2014年12月28日日曜日

京都市交響楽団 大野和士 ベートーヴェン 交響曲第9番 他 2014.12.28

評価 ★★★★☆ (星4つ)

大野和士 指揮 京都市交響楽団 2014.12.28

リー・シューイン(ソプラノ)
池田 香織(メゾソプラノ)
西村 悟(テノール)
須藤 慎吾(バリトン)
京響コーラス

曲 ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ
   ベートーヴェン 交響曲第9番

会場 京都コンサートホール

席  RB2-6

料金 B席 2,700円 (コンサートホール会員で1割安い気がする。)

9割5分くらいの入りかな。チケットは売り切れとのこと。


ラヴェルは、色彩感もあって、とてもよい。

第9は、演奏がやわらかな感じで、緊迫感がもっとほしいところ。(といっても、聞き手の好みの問題だろうな。)
冒頭から、イメージの中にある第9よりも、柔らかな音。もう少し、管にも弦にも鋭さがあったほうが、宇宙的な響きに感じられ、好みに近い。
終楽章で、歌が入ると、さすがに、盛り上がる。バリトンの須藤慎吾さんが歌い始めたときが、感動的だった。素晴らしい。大野さんは、合唱の方を向き(つまり、オーケストラよりも上方)、腕も振り上げた。指揮者のスケールが大きくなるのと同時に、演奏のスケールも大きくなった。

バリトンの須藤慎吾さんが、とてもよかった。人間の声は、最高の楽器の一つと実感できた。
京響コーラスも、素人の耳には、かなり水準が高いように聞こえた。
(歌手の音量が大きくなるとき、歪んで聞こえたが、会場の音響が悪いせい?)
ティンパニの中山航介さんは、いつもどおり、キレがよく、時に透明感のある音を出し、音楽に深みと躍動感を与えてくれた。
大野和士さんは、時々腕とタクトを振るわせる熱演。暗譜でした。

そうそう、PACの四方恭子さんがコンマスをしていて、驚いた。

ドイツで200年近く前に生まれたこの音楽が、毎年日本中で鳴り響いていることを思うと、感慨深い。

2014年12月10日水曜日

日本センチュリー交響楽団 飯森範親 アラベラ・美歩・シュタインバッハー メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 マーラー 交響曲第5番 2014.12.9

評価 ★★★★☆

日本センチュリー交響楽団 第196回定期演奏会  2014.12.9

曲 メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短
   (アンコール-ヴァイオリン-プロコフィエフ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第1楽章)

   マーラー       交響曲第5番 嬰ハ短調

指揮 飯森範親
Vn     アラベラ・美歩・シュタインバッハー 

場所 ザ・シンフォニーホール

席   3階 LDD-1
     隣のブロックの角のため、ステージがよく見えない。
     LDD-2,3あたりが良いと思う。4までいくと指揮者の表情がわかりにくくなる
     L側バルコニーは、ソリスト(ヴァイオリン)の後姿を多く見ることになる。
     たまに横顔が見える。


料金 3000円 (1000円の席もあった。ちなみに、高いのはS席6,000円。来年4月からは、3,000円→3,500円、6,000円→7,500円 に値上げ。)

席が埋まっているのは9割弱か。

メンデルスゾーンのヴァイオリンは、時に透明感があり(初めての体験)、とてもよい。もう少し太く芳醇な感じがあれば、もっと良いが。満足いく演奏。が、感動となると???

マーラーは、金管が目だって外すこともなく(1楽章でトロンボーンの音がきちんと出ないところが若干気になった程度)、ホルンの音も太く、伸びがあって、かなり良い。トランペットも豊かで、よく通る音。クラリネットとオーボエの音色がもう一つという印象ではあるが、水準は高い。大フィルで、たまに気になるフレーズの出だしがそろわないといったことも、ない。
安心して聴ける点はとても良い。最後の盛り上がりもあった。が、音符を並べる以上の感動が、ない。飯森さんも、プレイヤーも、一生懸命だったようにみえるが、一生懸命だけでは、感動は来ない。何が理由? よくわからないが、やはり、テンポやアーティキュレイションの問題になるのだろうか。(まあ、結局は、趣味・好みの問題だろうな。)

飯森さんは、暗譜(どこかで、暗譜へのこだわりがあるという趣旨のことを読んだ気もする。)
体の動きはしなやかではなく、体育会系がぐいぐい引っ張るとでもいった感じか。
演奏後、まず、トランペット奏者に近づき握手。次にホルン奏者に近づき握手。結局、主な奏者と握手し、パート毎に全員に立ってもらっていた。団員をとても大事にするという印象で、好感が持てる。
 
  この秋以後、4回目のマーラー第5。

  比較したくなってしまうが
    
    イスラエルフィル>京都市交響楽団>日本センチュリー≒マリインスキー歌劇場 かな




本日のザ・シンフォニーホール
少し、冬らしく、光で飾っています。

2014年11月23日日曜日

京都市交響楽団 飯守泰次郎 ワーグナー ジークフリート牧歌 他  ブラームス 交響曲第4番 2014.11.23

評価 ワーグナー ★★★☆☆
    ブラームス ★★★★★


京都市交響楽団 第585回定期演奏会

曲 ワーグナー  さまよえるオランダ人 序曲
            ジークフリート牧歌
            リエンツィ 序曲 
  ブラームス   交響曲第4番

指揮 飯守泰次郎

場所 京都コンサートホール

席   2階 R3-16
     このあたりが、一番良い席のような。オーボエの真横あたり。

料金 3150円 (会員価格1割程度割引らしい)

完売とのことだが、空席がちらほら。(いつもどおり。)

ワーグナーは、菅も弦も繊細さとキレがいまひとつのような感じ。リエンツィ序曲は、金管、時には木管も微妙。金管がぎこちない。時に、フレーズの最初の音が「そろってる?」と感じたり。ワーグナー特有の官能が・・・ (もっとも、官能性を出しにくい曲でもあるな) 
飯守さん得意のワーグナーらしいが。

ブラームスは、名演。京響さんは、ときどき名演がある。

冒頭の第一主題からぐっと引き込まれる。第一主題を凡庸に演奏すると、曲全体が死んでしまうが、心に染み入る演奏。金管もうまく調和している。途中から拍手をしたい気分だが、クラシックなのでぐっとこらえる。
第2楽章、小谷口さんのクラリネットが、いつもながら素晴らしい。(ワーグナーでは出番なし。) 区切りがつくとマウスピースを外してスワブを2度とおし、マウスピースをもどしたところで、ちょうどソロの始まり。綱渡りのように見えるが、きっと、計算ずくなのだろう。
第2楽章が終ると、最後尾右列に、バイオリンを持った奏者が戻ってきて、二列目左の奏者まで受け取っては渡してを繰り返す。弦が切れたのだろうが、管楽器の方ばかりを見ていて、気がつかなかった。不覚。
しかし、3人ほどの奏者が弾ける状態に構える前に、飯守さんは第3楽章開始。(気づいてた?)3人ほど少なくとも、音に違和感なし。3人は、順次演奏に入っていく。見ていて興味深い。
第3、4楽章ともに言うことなし。圧倒的な音、音、音。豊かで暖かい。キレもある。
音楽を聴く喜びに浸った。

そうそう、今日は、ワーグナーもブラームスも、ティンパニが素晴らしかった。中山航介さん。

飯守さんは、しなやかではなく、ガクガクとでもいう動きだが、出てくる音は、しなやか。左手での各パートへの合図がいい。

バイエルン放送交響楽団 マリス・ヤンソンス ドヴォルザーク 交響曲第9番 R.シュトラウス ドン・ファン 組曲 ばらの騎士 2014.11.22

評価 ★★★★★★★ (星7つ) 星5個で最高だが、それを大きく凌駕しているので7個とした

マリス・ヤンソンス 指揮
バイエルン放送交響楽団

曲 ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
   リヒャルト・シュトラウス ドン・ファン
                  組曲 ばらの騎士

   アンコール  リゲティ コンチェルト・ロマネスク

会場 京都コンサートホール

席  P席最後列 真ん中付近

料金 P席 10,800円 (会員価格。ちなみに一番高いのはS席22,000円。A席は18,000円)

7~8割の入りかな。2階と、1階後方左右、バルコニー席後方の空席が目立った


ヤンソンスさんが指揮台に立つと拍手はすぐにやんで(今から振りますオーラがある)、演奏開始。
えっ  「新世界だ」
ドン・ファンが最初と思い込んでいたので、新世界が始まり、意表をつかれ、おどろいた。が、平静を失うほどではなく(当たり前か)、すぐに聞こえてきたホルンの音色に驚愕。
すごい
太く、確かな音程。(当たり前といえば当たり前だが、当たり前なホルンが聞こえるとうれしい。)

弦も、管も、力強いところは力強く、地表がうねるかのように、しかしやわらかく。ピアニシモは繊細で優美に。

管楽器は、木管も金管も音の芯がしっかりしていて、余裕を持って(トルクが強く、速度も200キロは出ようかという5000ccのしかも小回りのきく車で、徐行から100キロくらいまで(日本の道路では目いっぱいか)の速度で縦横に走るとでもいう感じかな。) 例えば、オーボエの音に、とんがった聞こえ方がなく、大きな音でも余裕を持って優雅な音色を出していた。

ほとんど完璧な演奏。R. シュトラウスの広がり感と色彩感も素晴らしい。

アンコールのリゲティをまともに聞いたのははじめてと思うが、堪能できた。

ヤンソンスさんは、大柄ではないが、大きく見える指揮(楽譜あり)。指で輪っかを作っての合図が楽しい。にこやなな表情も感じが良い。

ブラボーがたくさん聞こえた。舞台から引っ込むときには、P席のほうをみて挨拶もしてくれたな。最後は、スタンディングオベーション。舞台に近づいた子どもと握手もしていた。

それにしても、空席が目立ったのが、とても残念。来年からも、超一流オーケストラが来てくれるのかな・・・  (去年のゲバントハウスよりは、空席が少し少ないが)
京都市交響楽団はいつも売り切れというのに・・・ もっと販促!





2014年11月20日木曜日

京都市交響楽団 アルミンク シュテファン・ドール モーツァルト ホルン協奏曲 第3番 第4番 リンツ 他 2014.11.19

評価 ★★★★★ (星5つ)

クリスティアン・アルミンク 指揮 京都市交響楽団 2014.11.19

ホルン シュテファン・ドール

曲 ダニエル・ケロッグ 弦楽のためのモーツァルトによる賛美歌
   モーツァルト     ホルン協奏曲 第4番
   モーツァルト     ホルン協奏曲 第3番
   モーツァルト     交響曲第36番 リンツ

アンコール(ドールさん ソロ) メシアン 峡谷から星たちへ より 第6曲 恒星の叫び声

会場 いずみホール(大阪市)

席  E34   (5列目右端)

料金 A席 5,000円 (ちなみに一番高いのはS席7,000円。一番安いのはA席)

9割弱の入りかな。前のほうと、バルコニー席の後ろのほう、空席が目立った


平日なので、行けないかもしれず、買うのをためらっていたが、ホルンに不満があるコンサートが続いたので、手本となるようなホルンを聴きたいと思って、チケットを購入した。普通は1階席は買わないが、ドールさんを間近に見るために、A席で、一番よさそうな席を買った。(あまり残席はなかった。)結果、時折指揮者の影に入りはしたが、比較的近くから見ることが出来て、よかった。(以前、ホルンのマスタークラスを見に行ったときは、ドールさんをほんの間近に見ることができたことを思い出す。音大生の方々とは次元が違う音を出していたのを思い出す。「(音を)遠くにとばす」という意味のことを言っていたような・・・)

ドールさんには、やはり、風格がある。存在感がすごい。

さて、演奏。

はじめて聴いたケロッグさんの曲。上手く不思議な響きを出していた。良い感じの曲。演奏も良い。

ホルン協奏曲は、4番の出だしで音(ホルン)が綺麗でないな、という印象を持った部分があったが、あれが正しい音だったように思う。あとは、素晴らしい。ホルンの音は、太く、甘く、柔らかく。時にどっしりと。4番も3番も、第二楽章は、うっとり。3番の後、アルミンクさんがドールさんにキスしていたな。欧米では、自然なこと?

アンコールの曲も、はじめて聴いたと思うが、かなりの難曲のようだ。しかし、やすやすと吹いている。すごい。

しかし、こんなホルンを聴くと、日本のオーケストラへの不満がまた強くなりそうな・・・

リンツは、先日聞いたイスラエルフィル(メータさん)と比べても、さほど遜色がない。低音の響きが良いし、弦の高音も綺麗。管がやや微妙なところもあったが、総じて美しい。情緒も良く出ている。

アルミンクさんとは、ほんの3日前にPACの指揮でお目にかかったばかり。相変わらず、しなやかで、重心の落とし方がかっこいい。時々斜め前から見たお顔も目にすることができたが、表情もいいね。体型もすっきりしていて感じがいい。タクトなしで振っていた。




2014年11月16日日曜日

兵庫芸術文化管弦楽団(PACオーケストラ) アルミンク  ダン・タイ・ソン ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲  フランク 交響曲 2014.11.16

総合評価 ★★★☆☆


演奏      兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)
指揮      クリスティアン・アルミンク
ピアノ     ダン・タイ・ソン

曲  ギョーム・ルクー 弦楽のためのアダージォ
    ラヴェル     左手のためのピアノ協奏曲
    フランク     交響曲 ニ短調

    アンコール 
      ピアノ   ラヴェル ソネチネより 第楽章
      オーケストラ フォーレ ペレアスとメリザンド より シシリエンヌ


場所 兵庫芸術文化センター

席  2階最前列真ん中付近 A席4,000円(年間通し券なので3,000円)

ほぼ満席


ルクーの曲は、はじめて聴いた(確か)。悪くはないが、感動もない。演奏は、悪くないと思う。

ラヴェル。ピアノはさすがに心地よい。こうして生で聴くと、ラヴェルのすごさを感じる。天才か(当たり前か)。録音で聴くと、色彩感とかいまひとつの感じなので、やはり生に優位性がある。
ただ、オーケストラの透明感や色彩感が物足りないか。最後の金管がけっこう気になった。もう少し控えめに、と思うがどうか。
タイソンさんは、椅子に浅く腰かけ、右手は椅子の上に置いたり、ピアノの鍵盤の右横に置いたりしていた。アンコールになると、両手で弾くのが新鮮に見えた。

フランクは、よくまとまった演奏。
しかし、ホルンの音がちゃんと出ないところが何か所かあったのが気になってしまう。気にしないで聴いていければいいのだろうが。音の重厚感も物足りないか。弦のキレも。

アンコールのフルートは、どうだろうか。音色など好みと少し違うということか。

アルミンクさんの指揮ぶりは、しなやかで優雅で、音を小さくする時の腰の落とし方もさまになっている。

芸文センター前は、紅葉。暗くなると、ライトアップされていた。大木はクリスマスツリーに変身。けっこうきれいだ。






2014年11月3日月曜日

イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 ズービン・メータ マーラー 交響曲第5番 モーツァルト 交響曲第36番 「リンツ」 他 2014.11.3

評価 ★★★★★★★

5個を満点としているが、満点を凌駕しているので、7個とした。


ズービン・メータ 指揮  イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 名古屋公演 2014.11.3

曲 ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ロ短調 op.3 No.10 RV580
     モーツァルト:交響曲 第36番 ハ長調 K.425「リンツ」
     マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調 
アンコール なし

指揮 ズービン・メータ

会場 愛知県芸術劇場コンサートホール

席  P1-37 (ステージ後方) 指揮者の正面側で、指揮者に一番近い席

料金 B席 16,000円 (ちなみに一番高いのはA席23,000円)

ほぼ満席

すごい、素晴らしい。
単調な形容詞だが、とにかくすごくてすばらしい。

メータさんは、全て暗譜。

最初のヴィヴァルディから、心地よい。
心が安らかになる。
4人のヴァイオリンソリストの楽器の音色はそれぞれ異なる。4人目の人の音色がやや固い。(だからどうこうというわけでもないが。)
演奏後のメータさんの笑顔と、ソリストたちとの笑顔での握手が印象的。

モーツァルトは、4楽章になると、もう弦の音にうっとり。豊かで甘い。

マーラーは、すごい。
出だしのトランペットから、純粋で、豊かで、よく通る、素晴らしい音色。そして、ステージが打楽器やコントラバスで振動している感じ。ありえないといえるほどの響き。こちらの心も震える。
弦と管が溶け合い(P席で、ホルンのベルがこっち向いてるので、ホルンの音は多少大きく聞こえる感じもしたが)、一体となっている。
ホルンは、豊かで、味わい深い音。(個人的にはもう少しやわらかい音色が好みではあるが。)日本のオーケストラとは次元が異なる。
金管楽器については、モーターサイクルにたとえると、日本が原付。こっちは1000cc超。同じ50キロを出すとしても(音量)、余裕感が全く違う。トルクの太さも違うといった感じだ。(途中、ホルンとトロンボーンでやや微妙か、といったところがないわけではなかったが。)
4楽章のハープも心地よい。
5楽章は圧巻。弦も管も素晴らしい。

メータさんは、もう77歳ということだが、そんなご高齢にはとても見えない。
身振りは大きくはないが、時々左手で示す合図が印象的。そういえば、クラリネットのベルアップのときにも合図をしたことがあったな。全て暗譜。

素晴らしい、文化の日の経験。

 去年の、ライプチッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を思い出す。去年の京都、お客さんは少なかったが、シヤィーさんは、楽団員がステージから退場した後も、拍手にこたえて出てきてくれていたな。そして、律儀にP席のほうにもあいさつしてくれていた。


 ところで、この秋聞いた同じ曲(マーラー交響曲第5番)で比較すると
  
  イスラエルフィル>京都市交響楽団>マリインスキー歌劇場管弦楽団

   (個人的趣味に基づくが)
 
 すると、広上淳一さんがいつも言っているように、京都市交響楽団は「世界水準」なのかもしれない。




2014年10月26日日曜日

スロヴェニア・マリボール国立歌劇場 歌劇 アイーダ 2014.10.26

評価 ★★★★☆

歌劇 アイーダ

スロヴァニア・マリボール国立歌劇場管弦楽団・合唱団・バレエ団

指揮 フランチェスコ・ローザ

アイーダ  フィオレンツァ・チェドリンス
ラダメス   レンツォ・ズーリアン
アムネリス グアダルーペ・バリエントス

会場 フェスティバルホール

席  3階 2-23

料金 S席 17,500円 (会員価格で1,500円安い)

ほぼ満席


人間の声ってすごい。
管弦楽が雰囲気をつくり、声を引き立てる。
まさに総合舞台芸術。
すごい。
舞台装置は、思っていたよりも地味ではあったが。舞台に現れた人の数も思っていたよりは少なかったが。だからいけないというわけではない。これはこれでよいと思う。


声楽はよくわからないが、かなり良いのではないか?
オーケストラは、このホールでは、どうやら、ビットに入ると、音がきれいに聞こえず、響きも悪いようだ。この前行った兵庫芸文センターでは、良い音色で響いていたのに。
オーケストラも悪くはないが、凱旋のところでトランペットが外したのが残念。トランペットは音色も良くなかった。そういえば、舞台上に「アイーダ・トランペット」がなかったのは残念。
バレエがとてもよかった。

歌舞伎と似ているといえば似ているな。

コンサートと違い、頻繁にどこかしこから咳の音が聞こえていた。



2014年10月19日日曜日

兵庫芸術文化管弦楽団(PACオーケストラ) アロンドラ・デ・ラ・パーラ ネマニャ・ラドゥロヴィチ パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第1番 シェエラザード 他

総合評価 ★★★☆☆

演奏      兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)
指揮      アロンドラ・デ・ラ・パーラ
ヴァイオリン ネマニァ・ラドゥロヴィチ

曲   コープランド エル・サロン・メヒコ
    評価 ★★☆☆☆

    パガニーニ  ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調
    評価 ★★★★★

    リムスキー=コルサコフ 交響組曲 シェエラザード
    評価 ★★☆☆☆

    アンコール 
      ヴァイオリン パガニーニ 24の奇想曲 No.5 と No.24 より
            オーケストラ マルケス ダンソン第2番


場所 兵庫芸術文化センター

席  2階最前列真ん中付近 A席4,000円

自分の席から見渡した限りは、ほぼ満席。チケットあるが来ない、という人の席が空いている程度か。(3、4階の舞台正面席は、見えないのでわからないが)

指揮のパーラさんは、「黒服」ではなく、濃い目の緑と黒の柄ものの上着?(超ミニスカートくらいの長さ。タイトな感じのノースリーブ。腕には黒いレースのような模様の入ったぴっちりしたものを身につけていた)で登場。ズボンは細身の黒。。女性指揮者も黒が定番みたいに思っていたが、上着が黒でないのは新鮮でよい。

さて、コープランドの曲は、初めて聴いた曲。平版で面白みがない。指揮も上半身だけでやってる感じでいまひとつ。冒頭近く、トロンボーンで微妙なところがあった。トランペットの音の伸びと豊潤さもほしかった。(これはシェエラザードも同様。大西敏幸さんかな。)

パガニーニは、素晴らしい。
ラドロヴィチさんは、細身の黒いズボン、黒いジャケット、黒いインナー、黒いネックレス、黒いショートブーツ。髪の毛は長髪にパーマをあてた感じで膨らんでいる。
ステップ踏んだり、かがみこむ姿勢になったり(むずかしそうな部分)、楽団員の方を向いたり、正面を見たり、指揮者を見たり。
音色は豊かできれい。颯爽とした感じで艶やかさもある。
最後、指揮者とちょうど向かい合う形で終って、見た目もよかった。
アンコール曲も素晴らしい。何で、あんな難しそうな曲を、苦もないかのように弾ける? しかもゆとりの響きを持って。

シェエラザードは、冒頭付近で、ホルンが2回もひどい音を出していたので、興ざめした。アレクサンダー・ヘントンさんだと思うが、何とかならないのかな。名前からすると、名手っぽいのに。曲が終わった後、指揮者の合図で立ったら、みんな拍手していたが、どうして?
全体的には広がりやら色彩感やらもあって、悪くはないとは思うが。
指揮は、やはり、上半身で硬い感で振っていた。下半身も使ってもっとしなやかにやればいいのに。ゲルギエフさんと違い、指揮者が、オーケストラという楽器を演奏している、という感じがなかった。




2014年10月11日土曜日

マリインスキー歌劇場管弦楽団  ゲルギエフ 火の鳥 マーラー 交響曲第5番 2014.10.11

評価 ★★★★☆

ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団 大阪公演 2014.10.11

曲 ストラビンスキー 火の鳥 1919年版
   マーラー 交響曲第5番

アンコール なし

指揮 ワレリー・ゲルギエフ

会場 ザ・シンフォニーホール

席  X 18 (ステージ後方)

料金 B席 17,000円 (ちなみに一番高いのはA席20,000円)

全体として、埋まっているのは8割くらいか。
2階席後方は4分の1くらいしか入っていない。1階も後方横は空いている。バルコニーも後方は空いている。
ここよりかなり客席が多いフェスティバルホールがほぼ満席のウィーンフィルとはかなり違う。
さびしい。もう関西には来ないかも・・・
それでもC席(13,000)、D席(10,000) は売り切れ

気になったので、同じ会場、11月1日のメータさんとイスラエルフィルにつき、シンフォニーホール直売の購入可能席を見ると、ざっと60席程度残っている様子(ちゃんと数えてはいない)。こっちは満席になりそう。安堵。

ゲルギエフさんのタクトは(あれもタクトという呼称でいいのかな)は、人差し指程度の長さ。左手の指を指を震わせながら、演奏するかのように指揮をする。特に、火の鳥は、ゲルギエフさんが、オーケストラという楽器を演奏していた感じ。
指揮台はない。


火の鳥は、序奏のトロンボーンとホルンがちょっと微妙なところあり。その後は、とても良い。リズム、音の広がり。
楽器の配置は第1、第2ヴァイオリンが左右に分かれる古典的な形。この方が音の広がり感があって良いと思う。そもそも、作曲者は、この配置の前提で作曲したのではないかな。

マーラーは、危なげない演奏。トランペットの音色は良いが、強弱のつけかたに少し癖がある感じ。ホルンは危なげないが、ソロは少し厚みがほしかった。
3楽章で少しぼおっとしてしまった。すなわち、時間を忘れる演奏ではない。残念ながら。
何が足りないかというとよくわからないが、単純に言うと心に響く度合いがもう一つ。
終楽章の速いパッセージで、弦は、おおむねきちんとなっていた。先月聞いた京都市交響楽団の演奏よりもうまいということか。この部分の速さは京響と一緒くらいだった。(しかし、京響の演奏の方が心に響いた。)


ステージ後方は、ベルアップがよく見えず、視覚的にはいまひとつかな。
そうそう、例えば、クラリネットをベルアップすると、金管に少し似た音になり、音がよく通るようになるとか。しかし、楽譜が見えなくなるとも・・・


2014年10月4日土曜日

京都市交響楽団 広上淳一 米元響子 ブルッフ スコットランド幻想曲 マーラー 交響曲第5番 2014.10.3

評価 ★★★★★

京都市交響楽団 第5回名古屋公演 2014.10.3

曲 ブルッフ スコットランド幻想曲
   マーラー 交響曲第5番

アンコール クライスラー   レチタティーヴォとスケルツォ
        アルヴァーン  組曲「グスタフ2世」より エレジー

指揮      広上淳一
ヴァイオリン 米元響子

会場 名古屋芸術劇場

席  3階 R1列 26番

料金 B席 3,000円 (ちなみにプラチナ席 6,000円)

ざっくり言って、8割強の席が埋まっていた。ここは1,800席。ちなみに京都コンサートホールは1,833席。
名フィルのブルックナーに行った時はざっと5~6割程度の入りで、名フィルよりはかなり大勢が入場していた。

席は、指揮者の真横。真下の2階の席が、おそらくベストの席。

広上さんはいつものように、体で音楽を表しながら指揮していた。

ブルッフは、素晴らしい。米元響子さんのヴァイオリンは、絶品。音色の艶やかさ、ふくよかさ、更には太さや鋭さも申し分がない。そして、叙情性も十二分。オーケストラもよい。
失礼ながら、先週の川久保賜紀さんを遥かにしのいでいた。
ただ、水無瀬さんのホルンとヴァイオリンのかけあいの時に、ホルンの音が、私の感覚からすると大きかったと思うが、どうかな。ホルンのそろい方もちょっと微妙なところがあったような。
(蛇足:会場に行ってプログラムを見るまで、曲はブルッフのヴァイオリン協奏曲と思っていた・・・ )

マーラーも素晴らしい。この前の1番の方が更に素晴らしかった気はするが、しかし、素晴らしい。
時間を忘れて没入する。ぼおっとしがちなアダージョ(人気楽章と言われているが)も、時間を忘れる。(演奏時間75分くらいで、ゆっくり目か。)アダージョながら時にきびきびと動く広上さんが印象的。
ハラルド・ナエルさんのトランペットは、豊かで、甘美でもあり、よく通り、惚れ惚れする。時に聞こえる小谷口直子さんのクラリネットもとても良い。中野陽一朗さんのファゴットも素敵だった。
ただし、5楽章のヴァイオリンの速いパッセージが微妙。キレに欠けていたような。ホルンは上手く吹いていたが、音色の豊かさと音の雄大さが、もう少し欲しかったかな。音にもうちょっと余裕とふくよかさが欲しい感じ。(ベルリンフィルのドールさんのようにホルン奏者が前に出ればかっこよかったようにも思うが。)

ブラボーが沢山。もっともか。

アンコールのエレジーも、マーラーのあとにしとやかな感じに心が休まる。広上さんのサービス精神。よい選曲。小谷口さんのクラリネットが心地よい。



2014年9月27日土曜日

京都市交響楽団 ドミトリー・リス 川久保賜紀 チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲 ストラヴィンスキー・ペトルーシュカ 他 2014.9.27

評価 ★★★★☆

京都市交響楽団 第583回定期演奏会

曲 ブラームス      悲劇的序曲
   チャイコフスキー  ヴァイオリン協奏曲
   ストラヴィンスキー ペトルーシュカ

指揮 ドミトリー・リス
ヴァイオリン 川久保賜紀 

場所 京都コンサートホール

席   3階 LA1列 9番
     ソリストは後方から見ることに。クラリネット、フルート、ホルンも後方から見ることになる。

料金 3,500円

完売とのことだが、空席がちらほら。(いつも、完売でも、空席がちらほらある。)

悲劇的序曲は、トロンボーンが微妙。だが、全体的には良い。

チャイコフスキーは、独奏ヴァイオリンの音に、芳醇さとつややかさがない。
それを除けば、良し。
1楽章の終わりの方で、演奏中に、川久保さんの弦が切れた。
動じた雰囲気を出さずに(さすが)、コンサートマスターのヴァイオリンと交換し、コンサートマスターは、後方と交換し、その人は更に後方の人と交換し、というように、弦が切れたヴァイオリンがリレーされ、それぞれの人の手元には後ろの人のヴァイオリン。(バルコニー席Lなので、最後は見えず。)
ヴァイオリンを交換した後の川久保さんの出す音は、質はあまり変わらないが一回り小さくなった感じだった。
第一楽章終了後、川久保さんがリスさんに何やら話しかけ、ついで、聴衆に「すみません。弦が切れました。」などと話し、コンサートマスターにヴァイオリンを返して袖に入った。しばらくして、(おそらく)もとのの楽器を持って再度ステージに。もう一度みんなでチューニングをして、第2楽章から再開。(貴重な経験だった。欲をいうと、R席に座ってヴァイオリンの最後の行方を見ておきたかった。確か、R席は売り切れで買えなかったのでL席にしたのだったと思う。残念。)
4月の大阪フィル(神尾真由子さんと井上道義さん)よりは、だいぶ良い。
(この曲だけなら3つかな。ただし、弦が切れたときの対処に関心したので、そこも含めると4つか。)

ストラヴィンスキーは、素晴らしい。最初のフルートの音が小さい気がしたり(ただし1911年版は、こんな感じが正しいのかも)、途中フルートが柔らかすぎる感じがしたり(好みの問題か)、ファゴットの音がちょっと目立ちすぎかと感じたり、ホルンの時折微妙なところがあったり、ナエスさんのコルネットで音程と速いパッセージやらで微妙なところがあったりしたが(早坂さんの方が上手いのかな)、それを凌駕して、色彩感に富み、広がりも大きい。最後の不気味な感じも良く出ている。時間を忘れる演奏。イングリッシュホルンの上手い使い方とでもいうのが学べた。小谷口さんのクラリネットの高音部の演奏、良かった。

リスさんは、楽譜を見る時間がやや長い気がしたが(特にチャイコフスキー)、存在感がある人だ。埋もれていたウラル・フィルを世界に引っ張り出したというのも分かる気がする。機会があれば、また聴きに行きたい指揮者。

2014年9月26日金曜日

大阪フィルハーモニー交響楽団 大植英次 マーラー 交響曲第6番 2014.9.26

評価 ★★★☆☆

大阪フィルハーモニー交響楽団 第481回定期演奏会 2014.9.26

曲 マーラー 交響曲第6番

指揮 大植英次

会場 フェスティバルホール

席   2階 7列53

料金  4,000円

3階席は見えなかったが、それ以外はほぼ満席。当日券あり。


無難な演奏。目立って不自然なところはない。
しかし、テンポが遅めで、緊張感が少ないというか、密度が乏しいというか。まあ、これは、好みの問題だろうな。(演奏時間は、おおざっぱにいうと、1時間30分くらい。) 地間を忘れて没入という感じになれず。

この曲の呼び物であるハンマーは、少し小さめで地味な感じ。回数は、一般的な2回。ハンマーの音はしっかりしていた。(この曲でハンマーを鳴らしていることは、バーンスタインさんのDVD見るまで知らなかった・・・)

全体的に楽器の音が硬く無機的な感じ。マーラーであれば、芳醇さや艶やかさがほしいところ。
しかし、トランペットがよい音色でよく通っていた。ホルンも安定していた。ホルンは高橋将純さんが入団してだいぶ良くなった気がする。クラリネットとイングリッシュホルンも良い。この曲、実はトランペットが引っ張る部分がかなりある。

大植さんの指揮は、動きが大きくしなやかで、各楽器への合図もかっこいい。

ブラボーが結構出ていたが、感じ方は人それぞれなのだろうな。



入場前にドージマ地下街の「さぼてん」でトンカツを食べたが、油が悪く、気持ちが悪くなった。良いカツやさんのカツは油が気にならず、おいしいのだが・・・ ついスタンプカードをもらったが、使うことはないだろう。





2014年9月19日金曜日

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ドゥダメル指揮 シベリウス交響曲第2番 他 2014.9.19

評価 ★★★★★

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 大阪公演  2014.9.19

曲   シベリウス  トゥオネラの白鳥 
     モーツァルト 協奏交響曲 K364
     シベリウス  交響曲第2番 

指揮 ゲスターボ・ドゥダメル

会場 フェスティバルホール

席   2階 1列44番

料金 35,000円

3階席は見えなかったが、それ以外はほぼ満席
高そうなドレスやら着物やら着た人もちらほら。まあ、35,000円だし。

いつも画面で見ているドゥダメルさんが出てくると、少しうれしい気がする。

トゥオネラの白鳥を聞くのは本当に久しぶり。いつもは眠くなるつまらない曲と思っていたが、実はそうでもないことを発見。イングリッシュホルンが白鳥を描写しているということなのかな。音色からいうと、クラリネットの方が白鳥らしい気がするが。それは個人の好みと言うものか。

協奏交響曲は、しっかり眠くなってしまった。寝なかったが。岩城宏之さんも、コンサートの聴衆となったときは、心地よく寝ることが多いと書いていた気がするので、まあ、よしとしよう。アンコールは良かった。(アンコール:モーツァルト協奏交響曲第2楽章)

シベリウスの交響曲は、すごい。
弦の音色に深みがある。トランペットは音が伸びてしかもにごりがなく、キレがある。ホルンは甘い音色で、変に尖った感じにならない。こういった点は、いつも聞いている日本の交響楽団とだいぶ違う。質的に1段上ということだろう。
最初の弦の音から引き込まれ、ぞくぞくする。素晴らしい。
この曲は、個人的には、魂が自然の中を放浪して天上にのぼるという感じに聞こえる曲。表情をつけ、素晴らしい音色と響きで聞かせてくれた。(テンポはやや早目か。)

最後、アンコールを2曲も演奏してくれた。
ヨハン・シュトラウスⅠ世 アンネン・ポルカ
ヨハン・シュトラウスⅡ世 雷鳴と稲妻

値段相応の価値はあるが、でも高い。せめて2万円くらいにならないのかな・・・

このホールは、音がくっきり聞こえる気がするが、どうかな。


2014年9月14日日曜日

京都市交響楽団 広上淳一 運命 皇帝 2014.9.14

評価 ★★★★★

京都市交響楽団 京都の秋音楽祭 開会記念コンサート 2014.9.14

曲 ベートーベン ピアノ協奏曲第5番
   ベートーベン 交響曲第5番

指揮  広上淳一
ピアノ 佐藤彦大

会場 京都コンサートホール
席   2階 L3-17

料金 2,000円

ほぼ満席。
少しあいてるところは、義理で配られた人が来なかったということかな。

京都市長の挨拶で始まり。

ピアノ協奏曲は、ピアノが、私の好みからいくとちょっと淡白で、気になるところもあったが、よい演奏。(もうちょっとがっちりした感じがほしかった気もする。)
小谷口さんのクラリネットが心地よい。

交響曲は、かなりすごい。広上さんがスコアの中から出てきて、音楽をみんなに聞かせてくれているといった感じか。
2楽章の終わりのほうで木管が少し乱れた気もするが(気のせいかも)、まあ、そういうこともあるよね。
4楽章は聞く人を圧倒する。
この曲も、小谷口さんのクラリネットの響きが心地よい。

それにしても、京響は、広上さん指揮の時は、それ以外よりも一段階上の演奏になる。
これで2,000円って、お買い得すぎる。

席は、やはりLよりもR。Lは、ホルンのベルの直撃を受け、ホルンが浮いた感じに聞こえることもある。
2階であれば、LならL2の L3-17から、同じブロック内でもっと右にかけてが良いだろう。もしくは、L3-17から通路を挟んで隣の席。 RならL3-17の正面から舞台に離れた方向(離れる場合は少しだけ)
あたりがよいのではないか。

そうそう、去年の9月、小菅優さんが弾いた(京響)ベートーベンピアノ協奏曲第1番は、がっちりした感じで、とてもよかった。

2014年8月5日火曜日

PMFオーケストラ 佐渡裕 ショスタコーヴィチ交響曲第5番 他 2014.8.5

評価 ★★★★☆

PMFオーケストラ 大阪公演 2014.8.5

曲  バーンスタイン    キャンデード序曲
   チャイコフスキー  ロココの主題による変奏曲
    ショスタコーヴィチ  交響曲第5番

指揮 佐渡 裕
チェロ セルゲイ・アントノフ

会場 ザ・シンフォニーホール
席   X16(オルガン席 前から2列目真ん中付近) 6,000円

入場者は、9割くらいか。

前半

キャンディード は、佐渡さん、かなり乗った調子で指揮。
ロココは、しとやかに。チェロのアンドレフさんは、さすがに上手く、音色も良い。しかし、木管の音が、いずれも細く、音色も良くない。
前半は、もう一つか。

後半

素晴らしい。
木管のファーストが、前半とは別の人になっていた。フルートとオーボエは確実。クラリネットも多分(姿形を覚えていなかったが、音色など、かなり違う)。ファゴットはよくわからない。
人が変わって、音の豊かさ、音色の深さが、どの楽器でもでてきた。
第一楽章の不条理さと不気味さ
第二楽章の斜に構えた感じ
第三楽章の雌伏と官能
第四楽章の開かれた未来
よく味わうことができた。(ホルンやらヴァイオリンソロで怪しいところが若干あったり、1stトランペットのお姉さん(東洋系)が力技すぎる感じがしたりはしたが。)
(ベルリンフィルでも指揮しただけあって、曲を知り尽くしているのだろう。)

最後、佐渡さんの服の胸から上に、白く光る部分が多くなっていたのは、汗かな。
そういえば、岩城宏之さんが、指揮を終えるとものすごい汗をかくと書いてたな。
佐渡さんは、指揮をしながらけっこう口を動かしている。

終った後、佐渡さんが thumb up してたので、佐渡さんからしても、会心の演奏だったのではないか。
拍手が鳴り止まず、最後は手拍子になり、佐渡さんがコンマスさんと退場して、終了となった。でも、楽団員も、多くが足を踏み鳴らしていて、さすがに欧米人だな、という感じ。日本の交響楽団の人は、あまり足を踏み鳴らさないね。よく踏み鳴らすのは京都市交響楽団の小谷口さんくらいか。


本来、ロリン・マゼールさん指揮だったので、チケットを買った。マゼールさんを見ることができるのもこれが最後かと思って奮発。
残念ながら、マゼールさんが死去され、佐渡さんが代役。(ご冥福をお祈りします。)
払い戻しできるとのことで、どうしようかと思いつつほっていて、ある時きちんと調べると、払い戻し期間が終了していた・・・
結果的に行ってよかった。

PMFは、2010年に、ルイジさんがブルックナー7番をザ・シンフォニーホールで指揮して以来、大阪公演が途切れていて、残念だった。
今回は、マゼールさんなので、満席になるだろう、チケットも高めにして、利益も上がるだろうということで、大阪公演が復活したように思うが、これを機会に、来年からも続けてほしいもの。

別の話。
理研の笹井先生が、今日自殺した。
あってはならないこと。日本の、世界の大きな損失。
こんなことで死ななくともいいのに。
笹井先生の自殺を防げなかった理研の責任大。
朝日新聞は、「STAP真偽の解明が遅れそう」という意味の、的外れな見出し。所詮新聞社の関心は、そんなところにしかないのか。世界の医療が遅れるかも、ということが問題なのに。
ご冥福をお祈りします。

2014年7月21日月曜日

PACオーケストラ  歌劇コジ・ファン・トゥッテ 指揮佐渡裕 2014.7.21

評価 ★★★★☆  

兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)  2014.7.21
歌劇 コジ・ファン・トゥッテ (女はみんなこうしたもの)
指揮 佐渡裕

小川里美、フイリン・チュウ 田村麻子 キュウ・ウォン・ハン ジョン・健・ヌッツォ 町英和

会場 兵庫県立芸術文化センター
席  4階 4C18   C席7,000円

楽しいといえば楽しい喜歌劇。
しかし、女性蔑視との批判を受けないのかな。女性をもてあそぶとは何事、とか。

男性二人が、それぞれの婚約者の愛と貞節を確かめるために、変装して婚約者達に近づき、だます、という内容なので。

もっとも、もらったプログラム? に、書かれていたが、(記憶なので誤解があるかも)初演当時は、もともとの恋人同士の組み合わせで結婚すると想定するのが当然だったそうな。しかし、現代では、女性たちが、男性優位論者たち、ひいては、モーツァルトや脚本を書いたダ・ポンテに復讐を遂げることを求める女性演出家もあるという。

さすがに、1790年の初演から220年以上も生き延びているだけあって、素晴らしい音楽。
演奏は小気味よく(例によってホルンの乱れが少し気になったが)、歌も心地よい。CDで聞くと耳障りな気もするソプラノのかん高い響きも、ホールでは自然に聞こえ、他の音域の声と溶け合ってもいる。
バリトンのキュウさんが歌ったとき、天井からミシミシ歪むかのような音が出ていた気がするが、気のせいか。

しかし、字幕を見ながらだと、音楽に集中できないというのが難点だな。朝比奈隆さんが、いくつものオペラの日本語版を書いたというが、実際に、その訳詞で演奏されることがあれば、行ってみたい気がする。

2014年7月19日土曜日

大阪フィルハーモニー交響楽団 ユベール・スダーン ブルックナー 交響曲第4番 他 2014.7.18

評価 ★★★☆☆

大阪フィルハーモニー交響楽団 第480回定期演奏会 2014.7.18

曲 シューベルト 交響曲第5番
   ブルックナー 交響曲第4番

指揮   ユベール・スダーン

会場 フェスティバルホール
席  2階 7列53(最後部) C席4,000円

新幹線が1時間15分ほど遅れ、人が多く、座れない。買った駅弁、食べられない。
運がよければ京都から座って食べられるか、無理なら新大阪駅の待合室で食べるか、などと思っていたが、京都で降りる人が意外と多く、座れてラッキー。

2階の客は、半分くらいか。1階、3階はよくわからない。深い根拠はないが、3分の2から5分の3くらいの入場か。
前回、井上さん指揮の時は満席だったが、えらい違いだ。
前回は、井上さん首席指揮者のお披露目であり、かつ休日であったからかな。曲はショスタコービッチの4番だったので、人気曲というわけではなかった。

さて、本日の演奏。

シューベルトは、小さくまとまった演奏というかんじだった。
不可ではないが、素晴らしいというわけでもない。

ブルックナーは、昨年(一昨年かも)このオケでブルックナー(9番)を聞いたとき、ホルンが外しまくっていたので、ハラハラしながら聞き始めた。

ホルントップは、高橋将純さん。入団が2014年1月なので、前回のブルックナーの時にはおられなかったはず。

冒頭、多少怪しくなったりしたが、許容範囲か。途中、トップ以外の人が少し外したりしていた。ホルン全体として、音の太さや豊潤さがない。細い音を、無理に大きく聞こえるようにする、という感じ。
もっとも、2階の一番後ろなので、音響効果の面で難があったのかもしれない。
それでも、かなりホルンパートは良くなった。
今後に期待。

2月に聞いた名古屋フィルのブルックナー4番よりは、はるかに良い。





2014年5月24日土曜日

京都市交響楽団 広上淳一 イタリアのハロルド 他 2014.5.24

評価 ★★★★☆

京都市交響楽団 第579回定期演奏会 2014.5.24

曲 ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」
   プーランク  バレエ組曲「牝鹿(めじか)」

  ベルリオーズ 交響曲「イタリアのハロルド」

指揮   広上淳一
ヴィオラ 川本嘉子

会場 京都コンサートホール 大ホール
席  B席 2階R3列14番

いつもどおりプレトークあり。
広上さん、事務局の人(?)と、ヴィオラ首席の小峰さんと3人で登場。
広上さんはエンジ色のTシャツ姿。(プレトークのあとあっと言う間に着替えないと・・・)
事務局の人(?)から来年のヨーロッパ演奏旅行の話など。
小峰さんからプーランクの曲は好きだが牝鹿は聞いたことが(演奏したことが)なかった、しかし、バレエの場面が目に浮かぶような曲といった話。また、ヴィオラに転向したのはヴィオラという名前がすき、イタリア語で花のヴィオラと同じ、フランス語ではアルトという意味の単語と同じ単語だそうな。
イタリアのハロルドは、一石三鳥(協奏曲、交響曲、交響詩)と広上さん。

いつもは3階のRのことが多いが、今回は、2階がとれたので2階。3階よりも、音響的にかなりよいとの印象。席は、クラリネットとトランペットは横顔。オーボエは少し後方から見ることになる。指揮者の表情などはよく見える。
この席もよいが、更に左のR3列15.16.17あたりの方が良いかも。
R2だと、顔が横の人に隠れて見えないことがあるかも。

さて、曲。

ローマの謝肉祭は、ベルリオーズらしいドラマチックな演奏で、とてもよい。

牝鹿も、いろんな楽器が活躍していて、踊りが目に浮かぶよう。

ハロルドは、途中まで、やや平版な気がした。最後はベルリオーズらしい劇的な感じの演奏。
トランペットとホルンの音色は良かったが、それぞれ1~2か所音が濁っていた気がしたが、どうだろうか。ハロルドの短いクラリネットのソロは、さすがに小谷口さんで、心地よく聞こえた。ヴィオラのソロも良い。

ハロルド終演後、小谷口さんが、ひじを伸ばして頭の上で拍手し、足も踏み鳴らしていた。目立つよね。でも、改心の演奏(オーケストラとして)だったのだろうな。

このオーケストラは、広上さんが指揮をすると、力を最大限に発揮できる気がする。これまで、広上さんの指揮で、駄演は聞いたことがない。素晴らしい。


が満点でないのは、曲が感動を呼ぶような曲でなかったからかな。

2014年5月17日土曜日

PACオーケストラ 指揮 ロッセン・ミラノフ ダフニスとクロエ 他 2014.5.17

評価 ★★★☆☆

兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ) 第70回定期演奏会 2014.5.17

曲 ラヴェル  道化師の朝の歌
   ドビッシー 海

   ショーソン 愛と海の詩
   ラヴェル  ダフニスとクロエ第2組曲

   アンコール ベルリオーズ ファウストの劫罰より「ラコッツィ行進曲」

指揮 ロッセン・ミラノフ
ソプラノ 浜田理恵
管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)

席 3階前列真ん中やや右


 プログラムを見て、驚いた。
 ベルリンフィルのクリストフ・ハルトマンさんが、オーボエを吹いてる。
 しかし、私の耳では、ハルトマンさんの音色を聞き取れず・・・ セカンドパート(と思う)し・・・ 残念・・・

 ドビッシーの音楽は、どうもしっくりこない。各楽器の音色の芳醇さが足りないような気がする。音色のからみあいも少し単調だったような・・・ それでも、演奏はきれい。「風と海の対話」のトランペットソロも、感じはよかった。キレがもう一つという感じだったが。

 ショーソンは、初めて聞いたと思うが、どうもしっくりこない。歌詞の意味もわからないし。字幕を出してほしかったな。

 ラヴェルは、2曲とも、色彩感にあふれ、聞いていて心地よい。ダフニスとクロエの指揮ぶりは、流れるような感じて、けっこう素敵だった。
 道化師の朝の歌のファゴットや、ダフニスとクロエのフルート、クラリネット(E)のソロも、かなり心地よく聞こえた。(ラヴェルよりもドビッシーのほうが難しいのかな。)

 ダフニスとクロエが終わった後のミラノフさん、とてもいい、にこやかな表情。満足の出来だったんだろうな。

 アンコールは、それまでの曲と曲調が違うので少し違和感があったが、フランスはフランスなので、なんとなく納得。颯爽とした出来でした。

 ドビッシーがもう一つなので、3つ。

2014年5月15日木曜日

PACオーケストラ 第70回定期演奏会公開リハーサル 2014.5.15

演奏 兵庫芸術文化センター管弦楽団
指揮 ロッセン・ミラノフ
曲   ラヴェル ダフニスとクロエ 第2組曲
場所 兵庫芸術文化センター

席  2階前列真ん中あたり

10時開場で、10時半から11時45分まで公開リハーサル

10時3分くらい前に到着。ある程度並んでいるが、前回の佐渡さんのときほどではない。それでも、4列×20人×3 で、200人程度は並んでたのかな?
客席には、やはり、60歳以上に見える男女と、有閑っぽいおばさまが多い。

だんだんと団員が増えていき、定刻に、ミラノフさんが登場。
ミラノフさんは、オレンジのなかなかしゃれた色合いのズボン。
男性奏者は、だいたい地味なありふれた服。
女性奏者は、地味系の人が多いが、人によるか。パンプスもあり。

いったん曲の終わりまでいき、部分部分を繰り返す。
佐渡さんと違い、例えば、コントラバスだけが繰り返すとかもあり。
さすがに、2~3度繰り返すとしまる感じ。
ミラノフさん、英語で話すが、全くといっていいほど聞き取れず・・・

ラヴェルの音楽って、輝いてる感じだね。

2014年4月15日火曜日

トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン 英雄 他 2014.4.15

評価 ★★★★★★★7つ。5個がとりあえずの満点だが、それを凌駕すると判断し、7つとした。)

演奏 トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン(ウィーンフィル(ウィーン国立歌劇場管弦楽団)メン     バー主体の31人からなる合奏団体。この来日シリーズのために、毎年結成しているそうな。

曲目 イントラーダ(作曲者はよくわからない)
    ロッシーニ セリヴィアの理髪師序曲
    クロンマー 2つのクラリネットのための協奏曲
    R.シュトラウス 「バラの騎士」ワルツ
    ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調
     (アンコール 皇帝円舞曲)

指揮者 なし

会場 ザ・シンンフォニーホール

席   RRE6 → 失敗 RDDD角の出っ張りのため、舞台の視界がかなりさえぎられる。
            RRDの1~4くらいが一番良いのではないか。舞台がよく見え、あまりさえぎら             れない。RREなら1~4。5も許容範囲かも。
     3,000円 (とても安い)


 音色や響きが、日本(関西)のオーケストラとは全く違う。甘美で、かつ、よく伸びる、素晴らしい音色。
 指揮者なしで、コンサートマスターが弓で合図して、始まる。
 
 最初、チューニングなしでいきなり始まって、びっくり。
 クロンマーは、モーツァルトと同時代の人らしい。クラリネットのかけあいがとても楽しい。クラリネットは、ウィーンフィル首席のペーター・シュミードルさんと、吉田誠さん。
 R.シュトラウスでは、冒頭のちょっと後に、ホルンが入ってくるところ、素晴らしい音色と音量。¥  ベートーヴェンも、素晴らしい音色。去年聞いた京都市交響楽団も悪くはなかったが、数段素晴らしい。指揮者って、いなくても問題ないのかも、などと考える。惜しむらくは、第4楽章冒頭30~40秒くらいで、トランペット(多分)の音が突き抜けてしまったこと。トランペットは、ウィーンフィルソロトランペットのハンス・ペーター・シューさんと、ウィーン国立歌劇場管弦楽団客員奏者のハインツ・クリスト・フェリッチさん。どちらの音かはわからず。
 ホルンは、安心して聴くことができた。音色(甘く芳醇)と、音の通りが、日本のオーケストラとは根本的に違う感じ。ホルンを安心して聴けると、こうも落ち着いた気分になれるのか。ヴェートーヴェンの3楽章、トリオの甘く芳醇で、かつ、通りが良い音色。素晴らしい。京都市交響楽団は、外さなかったが、音が硬く貧弱。

 思い出すが、シュテファン・ドールさんのマスタークラス。日本の音大生と、音の通りと音色が根本的に違う。何かで読んだ気がするが、日本人は、口や舌がホルンに不適なのかもしれない。あるいは、ホルンをきちんと吹けない人が、教えているのかも。英語の発音ができない教師が英語を教えているように。


 


   

2014年4月12日土曜日

兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ) 佐渡裕 チャイコフスキー 交響曲第6番 他 2014.4.12

評価 ★★★☆☆

演奏 兵庫芸術文化センター管弦楽団
指揮 佐渡裕
ピアノ ドミトリー メイボローダ

曲   グリンカ   歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
     ラフマニノフ   ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調
曲   チャイコフスキー 交響曲第6番 ロ短調

場所 兵庫芸術文化センター

席  3階最前列R寄り A席4,000円

http://hpac-orc.jp/concert/20140411.php

先日のリハーサル見学に続き、待望の本番。
リハーサルと違い、服から黄色も赤もピンクもなくなり、ミニスカもなくなって、オーケストラらしい引き締まった感じに見える。

佐渡さんはプレトークで最近発売の千円のPAC現メンバーに似せたイラストがついた買い物バッグを、○百個しか作ってない、昨日○百個売れた、などと宣伝してた。
加えて、子どものころ母がピアノ弾いたり、家にレコードがあったりで、最初はベートーベンにはまり、次はチャイコフスキーやラフマニノフだったそうな。

グリンカ。初めて聴くが、とてもよい。次への期待が高まる。

ラフマニノフ。佐渡さんがプレトークで話したように、とてもハンサムな21歳のピアニスト。演奏は、情感たっぷりで、ピアノもオケも巣晴らし。
アンコール (ラフマニノフ 13の前奏曲第5番、同10の前奏曲第5番 2曲も!)の選曲と演奏も言うことなし。

チャイコフスキー。微妙。
リハーサルで気になってた冒頭近くのホルン(先日のエントリーに書いた)は、気にならない形に修正されていた。タムタムのマレットも、変えた後のものを使っていた様子。リハーサル見てよかったと当日に続き、再び満足。
演奏は、良いといえば良いのだろうが、何か十分でない感じがした。魂か。
1楽章では、早いパッセージでフルートの音がべた塗りしたように聞こえたところやら、3楽章で、フルートだったかピッコロだったかの音が突き抜けた感じがしたところやらが気になった。1楽章最後のトロンボーンは、まあ、こんな感じで成功なのかなとも思うが、微妙な感じ。
トランペットの音は、きれいに伸びて響いて、とても良かった。元ミュンヘンフィル首席のウーヴェ・コミシュケさんが加わっていたから?

2014年4月10日木曜日

兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)第69回定期演奏会公開リハーサル 2014.4.10 

演奏 兵庫芸術文化センター管弦楽団
指揮 佐渡裕
曲   チャイコフスキー 交響曲第6番 ロ短調
場所 兵庫芸術文化センター

席  2階最前列R寄り

10時会場で、10時半から11時45分まで公開リハーサル

10時5分前くらいに会場着。長蛇の列に、驚き。早い人は、いったい何時から来ていたのだろうか。席は自由なので、良い席を確保したいということだろうな。
しかし、2階の最前列ならば、10時半直前でも大丈夫だった。(2階バルコニー席に座ったら、案内のお姉さんに、バルコニー席はだめと言われ(もっと丁寧な言い方)、席を移った。)

団員さんが平服なので、本番の黒衣との隔たりが大きく、はっとする。あまり派手な人はおらず、白とか時に青とか黄色とか。ミニスカにハイヒールの団員さんがいたりもするが。
だんだんと舞台で練習する団員さんが増え、最後にピンクのトレーナーに紺のジーンズっぽいズボンの佐渡さん登場。
公開リハーサルは1楽章と4楽章。通しで演奏した後、佐渡さんがコメントしつつ部分部分を繰り返すという感じ。指揮台の椅子に座っているが、ここぞというときには立ち上がる。
タムタムマレットを替えるよう佐渡さんが言った様子で、スタッフさんが幾つかマレットを持ってきた。替えるとぐっとよい響きとなり大成功か。
私には、1楽章最初のホルンの音が大きすぎ、かつぎこちない感じがしたが、それが佐渡さん流なのかな。ファゴットの音が良かった。

終わった後、佐渡さんがマイクを持って、客席に近づき、お話を。さすがに慣れてる印象。ベートーベンで、交響曲でやれることはあらかたやりつくされ(楽章を5個にしたり、合唱を入れたり)、しかし、苦悩から歓喜へという構成は残されていた。チャイコフスキーの5番はそのような構成だが、6番は4楽章が歓喜ではないという異なった構成、楽章が普通の4楽章のような楽章になってるので、3楽章が終わるとブラボーがあることもあるそうな。2楽章は4分の5拍子で特異な効果。この曲で今年は全国ツアーとも話していた。
質問は?との投げかけに、1回最前列(といっても開放されていた席の最前列)の男性?が、宝塚100周年に佐渡さんが列席した(合唱指揮)ことに関して質問したらしく、いつもは男性が通らない経路を通った話や、オーケストラビットに行く階段がとても狭くこけるかもと思ったとか、日本でブルックナー4番を初演したのは、よく言われているN響ではなく、宝塚オケ(戦争の関係で日本に来たオーストラリア人が指揮)だったなどなどいろんな話をしてくれた。

コンサートでは味わえない経験ができてよかった。残念だったのは、佐渡さんが楽団員さんに話している内容がよくわからなかったこと。(観客席に背を向けて話してるし、遠いし、英語も混じってるようだし、まあ、わからないのもやむなし。)

佐渡さんいわく、本日の観客は800人以上。年間通し券購入者が見学できる仕組みと思うが、このような特典を作って、通し券のリピーターが増え、更に、口コミで通し券購入者が増えていくのだろうな。

2014年4月5日土曜日

大阪フィルハーモニー交響楽団 井上道義 ショスタコーヴィチ 交響曲第4番 他 2014.4.5

評価 ★★★★☆

演奏     大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮     井上道義
ヴァイオリン 神尾真由子

曲目  チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
     ショスタコーヴィチ 交響曲第4番

場所 フェスティバルホール
席  2階 5列 18 B席 5,000円


1年ほど前に建てかえが終わったフェスティバルホール。
中に入るのは、今日が初めて。
天井も高く、どっしりとした高級感がある。
しかし、中にウォータークーラーが見つからなかったが、ないのだろうか?
いつも、芸文会館やら京都ホールやらでは愛飲しているのに。

ホール内は、開放感がある。2階5列といっても、そう遠い場所ではないとの印象。芸文会館3階前列と同じような感じかな。
舞台後ろに席がないのが残念。パイプオルガンがなければ、つくらないのかな。


チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲では、井上氏はタクトを持たずに暗譜で指揮。
演奏はきれいに聞こえた。ただし、心に染み入るような情感までは感じない。
はからずも、途中何度か眠くなってしまった。
岩城宏之さんが、確か、エッセイに、岩城さんはコンサートを聴きにいったときは、寝ることが多く、名演のときと、ひどい演奏のときは起きている。寝るのは、とびきりの名演とまではいかないけれども良い演奏のとき、というような意味のことを書いていたような気がする。
眠くなったのは、良い演奏だったから、ということで、許してもらおう。

そうそう、1楽章が終わったときに、少なからぬ人が拍手していた。
日本のクラシカルミュージックコンサートでは、楽章ごとには拍手しないのが礼儀とされているようだけど、いったいどうしたことだろう。
井上氏首席就任記念なので、この曲を聴いた事ことのない人が沢山義理で来ていたということかな。


ショスタコーヴィチは、素晴らしい。

去年だったか、大フィルのブルックナーで、ホルンの外れ方がひどくて、曲を台無しにしていたけど、今日は、ホルンのソロもきれいだった。同じ人かな。指揮者によって気合が違うのかも。
井上氏は、去年、京響のブルックナーで見たときよりも動きが時に大きいが、しなやか。
終演後、最初に、井上氏が立つよう合図したのがファゴットの人で、そう、この曲、ファゴットソロがとても目出つ。バスクラリネットも目立つ。打楽器の入れ方もうまい。チェレスタもそう。
(この曲は、譜面を置いて、タクトを持って指揮していた。)

プログラムに、井上氏が「あなたはこの曲の終わりでの虚無をまとった孤独で自由な世界を、涙を秘めて抱きしめることができるのだろうか。オーケストラと未来をかけて、全身をかけて取り組みます。」と書いているけど、確かに井上氏の気を感じた。この曲の最後のほうは、なんだか底のない不安という感じもするが。


実は、大フィルも、けっこう実力があるのかも。

                
写真の全体がフェスティバルタワー。その下の部分がホールになっている。



2014年3月22日土曜日

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 リッカルド・シャイー マーラー交響曲第7番 2014.3.22

評価 ★★★★★★★★5つで満点だが、それを非常に大きく凌駕しているので、8つとした。)

会場:京都コンサートホール
指揮:リッカルド・シャイー
オーケストラ:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

曲目:マーラー  交響曲第7番 ホ短調

席 :P3-16  17,000円
   指揮者の正面、前から3列目。左の2席は空席

素晴らしい。
最初のテノールホルンから、音色、音の豊かさ、音のとおりのよさに圧倒される。
金管、木管、弦ともに、音が豊かで、とおりがよく、切れがあるとともに、ふくよかさもある。コントラバスが地の底をえぐるような響きも立てる。打楽器も迫力があったり、彩を添えたり。マンドリンは、音を響かせながらも溶け込んでいた。
指揮をしながらのシャイーさんの表情の変化やら、体や腕の動きを見るのも心地よい。6~7

コンマスのお兄さんは(プログラムを買わず。名前は?Sebastian Breuningerさん?)、大きく踊りながら上手に奏でる。
マンドリンは女性奏者で、いい響き。
第2楽章の冒頭で、ホルン(ソロ)が少し外したのはご愛嬌か。(ホルンは本当に難しいのかな。)

関西のオーケストラとは、全く次元が異なる。異次元の素晴らしさだ。

惜しむらくは、客が6~7割しか入っていなかったこと。京都や大阪のクラシカルミュージックファンは、いったい何を考えているのだろうか。京都市交響楽団は売り切れが続いているというのに。お客が入らないと、もう、海外有力オーケストラを招致できないかも。
私は、いつもの10倍くらいの拍手をした。ブラボーしてる人も少なくない。

ティンパニのおにいさんが、演奏前も演奏後も、うしろ左右に会釈してくれていたのがうれしい。私は後ろ正面だったので、残念ながら目は合わず。

演奏後、何度かシャイーさんが舞台に戻り、もう戻らないかと思ったら、半分以上の聴衆が退出したあと、もう一度戻ってくれ、残った人から拍手の嵐を浴びていた。聴衆が少ないからといって悪い気にはならずに演奏を終えてくれたようだ。よかった。

つい、DVDを注文してしまった。7番はまだ発売されていないので、6番にした。歌がない方が、オーケストラメンバーの顔が写る時間が長そうなので。

開演前
終演後

2014年3月14日金曜日

京都市交響楽団 広上淳一 マーラー 交響曲第1番 他 2014.3.14

評価 ★★★★★

会場名:京都コンサートホール・大ホール
出演者:広上 淳一(常任指揮者)
ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)
曲目等:ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18
     マーラー 交響曲第1番ニ長調
席 3階RB2列8
   指揮者とクラリネットを横からしっかりみることができる席

仕事のため30分ほど遅刻。
途中の20分休憩後の入場かと思ったら、ラフマニノフが終わった直後に入場させてくれた。(遅刻者10人くらい) 
待ってる間に小さめのテレビに流れるライブ中継を見たりベンチに座って聞き入ったり。スピーカーの音質は悪いがなかなかの名演っぽい。残念。3月30日にNHKのEテレで放送ということなので、ちゃんと見ておこう。
終わった直後にとりあえず入場させていただき、拍手。アンコールあり。とても感じのよい音だった。(曲目は知らない。)


マーラーは、名演。素晴らしい。これまで聞いたコンサートで、一番では? 隣のおにいさんが、曲のあと「おーっ」と大声をあげたが、分かる紀はする。(どうせならブラボーの方が良いのでは?) ちょっとホルンが??というところがあったものの気になるレベルではない。
初めて知ったが、この曲、最初はトランペット3人が、ステージの扉の外で吹いている。どこからともなく聞こえるということで、良い感じ。
クラリネットがけっこう目立つ曲。4人いて、それぞれ2~3本を持ち替え。冒頭の小谷口さんの音色と響きが心地よい。(終わった後の小谷口さんの動作が思いがけず地味だった。大きく手を上げて拍手したり足踏みしたりはあったが。)
1楽章の穏やかな広がり感じ。終楽章の希望への昇華。
最後にホルンが立つのがかっこいい。しかし、クラリネットを水平にして吹くのはどうなのかな? けっこう苦しそう。下手をするとピッチが狂うのでは? 
そうそう、トランペットも一人立っていた。(帰ってベルリンフィルデジタルコンサートホールを見ると、マーラー1番は3つのアーカイブがあるが、いずれもトランペットは立っていない。(トロンボーン1人はホルンの左に来て立ってるが。) トランペットが立ってるのは広上さんのオリジナル??

アンコールのリヒャルトシトラウスで、不覚ながら、咳き込んでしまった。コンサートでははじめての経験。昼間咳など出ていなかったのに・・・ 超ひんしゅくもの。ごめんなさい。

広上さんは全身音楽という感じで、良いですね。


2014年3月8日土曜日

兵庫芸術文化センター管弦楽団 下野竜也・小山実稚恵 ブラームス ピアノ協奏曲第1番 他2014.3.8

評価 ★★★★☆

<プログラム>
  ブラームス : ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 op.15
  シューマン : 交響曲 第4番 ニ短調 op.120

<出演>
  指揮/下野 竜也
  ピアノ/小山 実稚恵

席は4階正面。ピアノの鍵盤が良く見える位置。
A席。4階 4A24番 3,000円

【ブラームス】
 素晴らしい。
 ピアノは、両手にも(多分ペダルを使う足にも)魂がやどっているかのよう。
 小山さんのあの体のどこから出るのかと思うような、がっちりとした音。
 下野さんは、あの体型なのにといえるようなしなやかさも使って。
 ホルンもきれいだった。ちょっと全面に出すぎたこともあったような気もするが。
 終わった後の小山さんの満面の笑みが、演奏の質を物語っていた。
 欲をいうと、オーケストラの重厚さがほしかった。

【シューマン】
 けっこうよかった。
 よく聞いていたバーンスタインさんのような、深くえぐるような感じはあまりなかったが。
 下野さんは、あるときはしなやか、あるときはきびきび、あるときは力強く。よい指揮と思える。
 
 アンコールはトロイメライ。(弦楽のみ)
 このコンサートは、4回シリーズだけと、アンコールはみな同じ、テレビのエンディングのテーマのようなもの、と下野さんが言っていた。(1階とかは、もっとよく声を聞き取れるのかな。)

 よいコンサートで、満足。
 来年も、定期会員になっとこうかな。

 ちなみに、ホルンは、
  熊井優さん(コアメンバー、トップ)、
  ブライアン・グウドウィンさん(コアメンバー)、
  伊藤隆司さん(アフィリエイト・プレイヤー)、
  岩井理紗子さん(エキストラ・プレイヤー:ポニーテール) でした。
 

2014年2月24日月曜日

京都市交響楽団 秋山和慶指揮 春の祭典  他 2014.2.23 

評価 ★★☆☆☆

演奏  京都市交響楽団
指揮  秋山 和慶さん
ピアノ  児玉 桃さん

曲目: メルキュール:オーケストラのための「トリプティーク」
     モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
     ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

場所 京都コンサートホール 席 3階RB2-7

メルキュール
 
  比較的最近の曲にしては聞きやすい。


モーツァルト 

  3楽章の出だしのピアノが雑だった。第一主題の2回目、明らかな大きな失敗。かなり興ざめ。音色きれいだったけど。
  小谷口さんがモーツァルトのあとで腿の間に楽器を立てて頭上で拍手してた。 足踏み鳴らし  も。成功だった?


ストラビンスキー

  ホルン(開始5分程度)とトランペットの弱音器つけたソロが雑で、ホルンは音がちょっとねじれ ていた感じだが、曲がいいのと大太鼓がいいのと、クラリネット(A管とB♭管)が良かったのと、ホ ルンのベルアップがかっこよかったので、よしとしよう。

2014年2月22日土曜日

名古屋フィルハーモニー交響楽団 ブラビンズ指揮 ブルックナー交響曲第4番 他 2014.2.21 コンサート

評価 ☆☆☆☆☆が5つで満点。これは、が0個で、0点です。)

日時 2014.2.21

初めての名古屋フィルを聞く機会。

指揮は、
   マーティン・ブラビンズ

曲は、
  ブリッジ 海
  藤倉大  木管楽器・打楽器による5人のソリストとオーケストラのための《Mina》
  ブルックナー 交響曲第4番

藤倉大さん本人が来てた。

驚いたのは、聴衆の少なさ。ざっと5割から6割くらいしか席が埋まっていない。
こんな少ないなんて、想像すらしなかった。ブルックナーの4番は人気曲だし。
団員さんも、モチベーションが上がらないのではないかな。

ブリッジの海は、心地よい響きに聞こえた。タクトに即応していた。
藤倉大さんの曲は、音がなってはいるが、音楽かどうか、私の理解を超えている。

ブルックナーは最悪。
ホルンのソロ部分、素人でも「えーっ」というようなミス(音がすっきりと出ない。息が抜けずに曲がった音になるという感じ。)が、大きく目立っただけでも4~5か所。冒頭からあったので、最初から興ざめ。
指揮者は熱演で、全体の感じは悪くはないが、ホルンが全体を壊していた。
それにしても、どうして指揮者は演奏の後に、ホルン奏者を立たせたのだろう。聴衆は大きな拍手をホルン奏者にしたのだろう。
きっと、彼女が名フィルで一番うまいのだろうから、いったいどんなレベルなんだろう。いかに世界で一番難しい楽器といわれていようとも、ちゃんと吹いてほしい。お金をとって、しかも、音楽で生計を立てているのだろうから、シュテファン・ドールさんみたいに、とは言わなくとも、耳にストレスにならずに音楽を壊さない程度には演奏してほしいな。
もっとも、去年聞いた大阪フィルのブルックナーのホルンもひどかったので、日本のありふれた交響楽団というのは、こんなものかもしれない。ちゃんと演奏できるのは、名古屋以西では、京都市交響楽団だけかもしれない。(今年は他の交響楽団も聞こう。)

今聞いている、ベルリンフィルのデジタルコンサートホールのブルックナー4番の心地よさ!


2014年1月24日金曜日

京都市交響楽団 小林研一郎指揮 サンサーンス交響曲第3番 他 2014.1.24

評価 ★★★★☆

場所 京都コンサートホール

曲   ウェーバー  歌劇オベロン序曲 
     メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲
    サン=サーンス  交響曲第3番

演奏 京都市交響楽団

指揮 小林研一郎さん

ヴァイオリン 三浦文彰さん
オルガン 長井浩美さん

席 3階RB2列 7   3,500円     

 ウェーバーのホルンがきれいに聞こえた。ホルンをストレスなく聞けるのは、とても良いこと。

 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲では、クラリネットの小谷口さんが、いい音を出していた。ヴァイオリンのソリストも、素人耳にはとてもよく聞こえた。演奏後、小谷口さんも頭上で拍手していたので、プロから見ても良かったのだろうな。

 サンサーンス交響曲3番のパイプオルガンは、聴衆席に背を向けるが、オルガンの前にディスプレイがあって、指揮者を正面から写していた。オルガンの長井浩美さんは、背中に大きなリボンがある白いドレスを着ていて、背面を正面にしているような・・・
 オルガンが鳴ると、ホール全体の空気が震えて、すごい。
 サンサーンスの曲は、迫力はあるようにつくってあるが、あまり感動的ではなく、薄い感じだ。

 京都市交響楽団の演奏は、とても、良い。

2014年1月19日日曜日

兵庫芸術文化センター管弦楽団 佐渡裕 ローマ三部作 他 2014.1.18

評価 ★★☆☆☆ (2つ)

指揮は佐渡裕さん。
ほとんど空席なし。

プレトークは開演時間から。
震災があったことから、これまではレクイエムを2月に取り上げてきた。来年はマーラーの交響曲第2番。昨日?今日?は、佐渡さんも、追悼の催しで、フルートを吹いてきたという。
しかし、今年のプログラム、レスピーギのローマ3部作と、震災との関係が、よくわからない。(何か触れたような気もするが。)
私も合掌。

ローマの噴水の開始約5分、ホルンが目立つ形で入る部分で、外した。このオーケストラ、素人でも分かる程度に大胆に、ホルンが外すことが多い。何とかならないか。
そこを除くと、結構よかった。このオーケストラは、佐渡さんが振ると、特別なエネルギーを発する感じだ。
ただし、先週京都コンサートホールで聞いた京都大学交響楽団のローマの噴水の方が気持ちが入っていてよかった気がするが。

ローマの松の、小鳥のさえずりで、水笛らしいものを打楽器の人が吹いていたが、吹いているように見えない時も小鳥のさえずりが聞こえていたような。どうやってたんだろう。