評価 ★★★★★★★
★5個を満点としているが、満点を凌駕しているので、★7個とした。
ズービン・メータ 指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 名古屋公演 2014.11.3
曲 ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ロ短調 op.3 No.10 RV580
モーツァルト:交響曲 第36番 ハ長調 K.425「リンツ」
マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
アンコール なし
指揮 ズービン・メータ
会場 愛知県芸術劇場コンサートホール
席 P1-37 (ステージ後方) 指揮者の正面側で、指揮者に一番近い席
料金 B席 16,000円 (ちなみに一番高いのはA席23,000円)
ほぼ満席
すごい、素晴らしい。
単調な形容詞だが、とにかくすごくてすばらしい。
メータさんは、全て暗譜。
最初のヴィヴァルディから、心地よい。
心が安らかになる。
4人のヴァイオリンソリストの楽器の音色はそれぞれ異なる。4人目の人の音色がやや固い。(だからどうこうというわけでもないが。)
演奏後のメータさんの笑顔と、ソリストたちとの笑顔での握手が印象的。
モーツァルトは、4楽章になると、もう弦の音にうっとり。豊かで甘い。
マーラーは、すごい。
出だしのトランペットから、純粋で、豊かで、よく通る、素晴らしい音色。そして、ステージが打楽器やコントラバスで振動している感じ。ありえないといえるほどの響き。こちらの心も震える。
弦と管が溶け合い(P席で、ホルンのベルがこっち向いてるので、ホルンの音は多少大きく聞こえる感じもしたが)、一体となっている。
ホルンは、豊かで、味わい深い音。(個人的にはもう少しやわらかい音色が好みではあるが。)日本のオーケストラとは次元が異なる。
金管楽器については、モーターサイクルにたとえると、日本が原付。こっちは1000cc超。同じ50キロを出すとしても(音量)、余裕感が全く違う。トルクの太さも違うといった感じだ。(途中、ホルンとトロンボーンでやや微妙か、といったところがないわけではなかったが。)
4楽章のハープも心地よい。
5楽章は圧巻。弦も管も素晴らしい。
メータさんは、もう77歳ということだが、そんなご高齢にはとても見えない。
身振りは大きくはないが、時々左手で示す合図が印象的。そういえば、クラリネットのベルアップのときにも合図をしたことがあったな。全て暗譜。
素晴らしい、文化の日の経験。
去年の、ライプチッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を思い出す。去年の京都、お客さんは少なかったが、シヤィーさんは、楽団員がステージから退場した後も、拍手にこたえて出てきてくれていたな。そして、律儀にP席のほうにもあいさつしてくれていた。
ところで、この秋聞いた同じ曲(マーラー交響曲第5番)で比較すると
イスラエルフィル>京都市交響楽団>マリインスキー歌劇場管弦楽団
(個人的趣味に基づくが)
すると、広上淳一さんがいつも言っているように、京都市交響楽団は「世界水準」なのかもしれない。
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