★★★★★
日時:2015年9月6日(日)2:30pm 開演
出演者:
ジャン=クロード・カサドシュ(指揮)
萩原 麻未(ピアノ)
曲目等:
ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
アンコール ドビュッシー アラベスク第1番
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
会場名:京都コンサートホール・大ホール
席 3階RD1-3
ちょうどピアニストの顔がよく見える位置。左右に少しずれても大丈夫。2階の同じ位置でも大丈夫だろう。
定期で買うならこのあたりがいいな。
席は7~8割埋まっていたのみ。
うまく宣伝してください。もったいない。
プレトークでは、プレトークの経験がないと言いながら、たくさん話してくれた。祖父が音楽家。父は会計士だったが夜は音楽会に出演してギャラをもらっていた。子供たち(10人といったかな)を音楽家にしようと思い、音楽会を終えて帰宅すると子供たちを起こし、音を鳴らして、「今の音は?」と答えさせ、間違えると、叩いた。おかげで絶対音感ができて、音楽家になれた。(絶対音感は不要という人もいるが、実際どうなんだろう。例えば420Hzで絶対音感ができていたとして、422Hzを基準とする場合は、かなり困ることにはならないのだろうか?)
お母さんは今101歳。女優で、もう舞台には立たないが、映画には出演している(すごい)。きょうだいは、作曲家、俳優、画家(だったかな)などなど皆芸術関係に進んでいるという。
開演前に集中したいということで、長めのプレトークを終わった。
カサドシュさんは、楽譜を置くが、あまり見ず、ページをめくるタイプ。これが指揮者の王道のような気がする。左手の指示もけっこう細かい。
まず、マ・エール・ロワ。
煩悩を吸い取ってくれるようなふんわりした演奏。名演と言っていい。
ラヴェルのピアノ協奏曲。
萩原さんは、素晴らしい。姿勢は力技的で、硬い表情で演奏するが、音は宝石のよう。特に2楽章はうっとり。アルゲリッチさんにも負けないような演奏。この曲、最初に鞭の音を入れたのは独創的だと思う。
この曲、生で聞くと、トランペットが活躍するのが印象的だった。早坂宏明さん、いい仕事をしていた。
アンコールのアラベスクも申し分がない。
ただ、萩原さん、深いお辞儀はよいが、軽いお辞儀が様になっていない。舞台への出入りも、20歳くらいの女の人が小走りを交えながらきゃぴきゃぴと出入りしているような風情。まだ、風格がない。誰かお辞儀の姿勢や歩き方を教えてあげればいいのに。この前見たリムさんは、すでに風格があった。
牧神は、指揮者が構える前に、フルートが鳴りはじめたので驚いた。フルートが鳴り始めて少しすると、タクトが動き始めた。カサドシュさんの考えなのだろうが、かなり感心した。演奏も高水準。ぼおっとしながら官能にひたる牧神か。
火の鳥。
悪くはないが、一度、ホルンのソロの入りが濁ったのが気になってしまった。中野さんのファゴットがとてもよい。
総じて、高水準の演奏だった。
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