プロコフィエフ ★★★★☆
ラフマニノフ ★☆☆☆☆
2016.3.11
フェスティバルホール
<指揮>尾高忠明
<独奏>諏訪内晶子(ヴァイオリン)
<曲目>
リャードフ/交響詩「魔法にかけられた湖」 作品62
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19
アンコール バッハ/無伴奏ヴァイオリンソナタ 第2番から アンダンテ
ラフマニノフ/交響曲 第2番 ホ短調 作品27
アンコール エルガー/エニグマ変奏曲第9変奏「ニムロッド」
C席 4000円 2階、最後列(7列だったか)の真ん中やや右
大フィルは高い。一般の聴衆用の最も安い席で4000円。しかも舞台からかなり距離がある。
他の近畿のオーケストラは、一番安い席は、1000円から2000円だ。ザ・シンフォニーホールや、京都コンサートホールであれば、舞台からの距離もかなり近い。
見える範囲は、ほぼ満席
リャードフは、よくわからないうちに終わった。心地よい感じではあった。
プロコフィエフ。
諏訪内さんは、赤のロングドレス(ラメ入り)で登場。品格あり。
諏訪内さんのヴァイオリンは、素晴らしい。
音の輪郭がはっきりし、よく通る。それに加えて、豊かさ、官能、切なさなどを奏でる。
楽器と身体が一体のようだ。
日本人では群を抜いたヴァイオリニスト。
ただし、他の演奏家と同様に、写真と実際のお顔がかなり違う。10年くらい前のベストショットを修正して使っているのではないのだろうか。もうすこし実際の様子に近い写真か、実際の様子よりも崩れた写真を使った方が、実際に見たときの違和感を生まないので、良いのではないかと思う。
オーケストラは、光るものがなかった。それで★は4つにとどめた。
ラフマニノフ。
この曲は、情緒豊かでドラマチックな名曲。
しかし、まったく名曲とは思えないような演奏だ。ひどい。
指揮の尾高さんは、暗譜でタクトを持た、妙に悦に入った感じで踊っているが、音楽をつくるための指揮になっているとは思えない。尾高さん自身、アンコールの前にマイクを持って、「楽しく演奏できた」と話していたが、指揮者が楽しければよいわけではない。
音は流れていたが、音楽ではない。感情も、魂も感じない。
演奏については、時に雑だったり乱れたり。ティンパニにメリハリがないのがひどく気になった。中山航介さんを見習ってほしいものだ。ホルンの1stとイングリッシュホルンはいい音色だった。
3週間ほど前に聞いた関西学院大学交響楽団の、この曲の演奏の方が、はるかに素晴らしい。魂があり、音楽があった。この時の指揮は、角田鋼亮さん。
幸いにも、角田さんは、最近、大フィルの指揮者に就任したという。まだ定期演奏会を振ることは予定されていないようだが、尾高さんとは比較にならない優れた資質を持っていると思うので、角田さんと大フィルの将来に期待したい。
(関西学院大学交響楽団と角田鋼亮さんの演奏について
http://yamawoarasazukawawoarasazu.blogspot.jp/2016/02/2016219.html
そうそう、しかしながら、アンコールのエルガーは、とてもしっとりした感じで良かった。
ラフマニノフのあとに、尾高さんがマイクを持って、大フィルはアンコールをやらないのだが、東日本大震災からちょうど5年というのを話題としたあとに、アンコールが始まった。この部分は好感を持てた。
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