2015年6月21日日曜日

PACオーケストラ  ユベール・スダーン マイケル・コリンズ ウェーバー クラリネット協奏曲第1番 シューマン 交響曲第2番 他 2015.6.21

評価 ★★★☆☆

兵庫県立芸術文化センター管弦楽団第80回定期演奏会
2015.6.21(日曜)

出演者
   指揮 ユベール・スダーン
      クラリネット マイケル・コリンズ
   管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

プログラム
     ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
    ウェーバー:クラリネット協奏曲 第1番 ヘ短調 op.73, J.114
    シューマン:交響曲 第2番 ハ長調 op.61 (マーラー編曲版)
  
 アンコール曲
    クラリネット :ベールマン作曲 クラリネットと弦楽のためのアダージオ
    オーケストラ:シューマン作曲 ヨゼフ・シュトラウス編曲 トロイメライ

場所 兵庫県立芸術文化センター

席 2階 最前列 真ん中あたり
3,000円(定期会員)

ほぼ満席のようだ(全席を見渡せないが)

生き生きしたオベロン序曲で期待が膨らんだ。ホルンには、エキストラで岩井理紗子さんが加わっていた。クラリネットの東さんは、3年が過ぎ、東京芸大大学院にもどったそうだ。

クラリネット協奏曲は、心地よい演奏。ただし、音色は私の好みよりも硬い。

さて、シューマン。1、2楽章、スダーンさんは楽譜の方ばかり見ていて、演奏も、音は流れるが、心が入っていない。3楽章で少し盛り返し、4楽章はドラマチックに持って行ったが(スダーンさんが前や横を見る時間も増えた)、単に、格好つけたといったふう。弦も音があまりクリアでない。
2013年11月にあった京都市交響楽団定期演奏会(指揮:広上淳一さん)の素晴らしかった演奏がなつかしい。

アンコールのトロイメライ。主旋律を四方恭子さんが奏でる。素晴らしい音色でうっとり。最後はよい気分になれた。

次のシーズンは定期会員をやめている。いつになるだろう、次にPACを聴くのは。






2015年6月6日土曜日

歌劇「フィガロの結婚」-庭師は見た! 指揮・総監督 井上道義 2015.6.6

★★★★☆

歌劇「フィガロの結婚」-庭師は見た!

日時 2015年6月6日(土曜)午後2時~

指揮・総監督 井上道義
演出 野田秀樹

管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

アルマヴィーヴァ伯爵 ナターレ・デ・カロリス
アルマヴィーヴァ伯爵夫人 テオドラ・ゲオルギュー
スザ女(スザンナ) 小林沙羅
フィガ郎(フィガロ) 大山大輔
ケルビーノ マルテン・エンゲルチェズ
マルチェ里奈(マルチェリーナ) 森山京子
庭師アントニ男(アントニオ) 廣川三憲

場所 兵庫県芸術文化劇場

席 4階最前列 真ん中付近 9,000円(高いほうから2番目)
ほぼ満席のようだ。

これは、「フィガロの結婚」ではなく、「フィガ郎の結婚」といった方がいい。
部隊を黒船が来た長崎とし、伯爵夫婦と伯爵家で働くケルビーノの3人が外国人で、他は日本人という設定。日本人は、日本語で歌うことも多い。歌詞と字幕は全て野田さんの手になるらしい。歌詞がきちんと音符にマッチしている。大したものだ。
「庭師は見た」の庭師のモノローグもなかなかに良い。
フィガロに、日本で新しい命を吹き込んだといってよいのではないか。
かなり楽しめる演出になっている。
途中、指揮の井上さんにもセリフがあったのには驚いた。極めて斬新。(結婚祝いの額の話になったとき、「高いよ。10万円」というようなことをとおりの良い声で言っていた。

外国人3人と、小林沙羅さんの歌唱はかなりのもの。森山さんもまずまずだが、他はもう一息か。大山大輔さんの声はオーケストラに負けていた。他の日本人歌手は、更に負けていた。

PACの演奏は、特にストレスなく聞けた。ほっ。

井上さんは、食道がんの手術の後のはずだが、例によって、愛嬌とエネルギーがあふれているふうだった。さすがだ。

反省すべきだったのは、3000円をケチらないで、ワンランク上の席にしておいたほうがよかったかな、ということ。

2015年5月17日日曜日

PACオーケストラ ネヴィル・マリナー メンデルスゾーン 交響曲第3番 スコットランド 他

評価 ★★★★★

兵庫県立芸術文化センター管弦楽団第79回定期演奏会
2015.5.17(日曜)

出演者
   指揮 サー・ネヴィル・マリナー
   管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

プログラム
   ハイドン:交響曲 第96番 ニ長調 「奇蹟」 Hob.I:96
   ティペット:2つの弦楽オーケストラのための協奏曲
   メンデルスゾーン:交響曲 第3番 イ短調 「スコットランド」 op.56
 アンコール曲
    メンデルスゾーン作曲:交響曲第5番 ニ長調 op.107 「宗教改革」 第3楽章

場所 兵庫県立芸術文化センター

席 2階 最前列 真ん中あたり
3,000円(定期会員)

完売というが、ぽつぽつ空席あり。
金、土、日の3回公演で、この収容力のホールで売り切れというのはけっこうすごいことだ。


マリナーさんは、91歳という。
歩き方は少しこころもとない(91歳にしてはかなりしっかりしている。)が、指揮台に立つと、しっかりとした存在感で、音楽を生み出す。すごいことだ。

ハイドンとティペットは、無難に終った。ただ、弦楽器の音がややはっきりしていなかったり、ピアノで(弱く)演奏する部分が少し雑なように思えた。

そして、メンデルスゾーン。
これは、曲が始まった時から、終る時まで、名演。
トランペットの微妙なところが少し気になったが、そこは全体からみると瑣末なこと。弦楽器の曖昧さもない。
こんなにも心に響くメンデルスゾーンがあったのだろうか。
京響の名匠、ファゴット首席の中野陽一朗さんが加わっていた。メンデルスゾーンの2楽章と4楽章の、ファゴットとクラリネットのかけあい、とてもよかった。東紗衣さんの、なまめかしく肩が揺れるクラリネットもいいね。(音色はやはり京響の小谷口さんがいいな。)
終ったあとは、拍手、拍手。いつもの演奏会よりも、大きな拍手だ。
曲の後、まずクラリネットの東さんに、マリナーさんからの、立って、の合図。次の合図で、中野さんと、オーボエのアナヒドさんが同時に立った。ここは、アナヒドさんの勘違いだろうな。

そして、驚いたのは、アンコール。あるとは思っていなかったので、驚き。91歳? おそるべき、観客へのサービス精神。

マリナーさんとコンサートマスター(大フィルの田野倉さん)が去った後、木管の人たちが互いに握手したり抱き合ったりしていた。やはり、素晴らしい出来だったと感じたのだろう。外国人は男女問わず抱き合ってたが、東さんは男性とは抱き合っていなかったような。やはり、そこは日本文化か。


2015年5月10日日曜日

京都市交響楽団 下野竜也 コリリアーノ:交響曲第1番 他 2015.5.10

評価 ★★★★★
京都市交響楽団 第590回定期演奏会 
2015.5.10 (日曜)

出演者:
下野 竜也(常任客演指揮者)
ミッシャ・マイスキー(チェロ) 
サーシャ・マイスキー(ヴァイオリン) 
リリー・マイスキー(ピアノ)

ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲ハ長調op.56
アンコール:ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」 第2楽章

コリリアーノ:交響曲第1番

席 2階 R2-39
4,100円 (と思う。何故か、いつもよりも高い席を買っていた。)

埋まっている席は8割くらいで、いつもよりも少ない。
今年から、一部2回公演(今日の演奏会は2回公演)となったことと、曲があまり知られていないことが原因か。

プレトークに遅刻してしまったが、下野さんは、来年は、もっとマニアックな曲をやると話していた。また、この曲は、同じ部分でも、楽器によって異なるテンポで演奏するところがあるという。それで、指で「1」とか「2」とか示すそうだ。楽器によって異なるテンポというのは画期的な感じだ。

ベートーヴェンは、あっさりした演奏。ピアノにもっと強さがほしかった。

コリリアーノは、はじめて聞いたが、すごい音楽だ。
プログラムによると、友人をエイズ(当時不治)で亡くし、「失った友人を音楽の中に記憶としてとどめるために、最初の3つの楽章にそれぞれ3人の友人の思い出を刻んだ。」「さらに他の友人たちもキルトのように旋律を編みあわせた。」交響曲。
怒り、思い出、狂気、つながり。そして、追悼。
下野さんは、京響を完全に掌握し、コリリアーノの世界をつくっている。
この演奏会、どうしようかと思いはしたが、下野さんがこの曲を傑作としているとの宣伝文をみて、下野さんがそう言うなら聞かないとね、ということで、聞きに行った。大正解。

演奏後、下野さんは多くの奏者に立つことを促したり、握手したり、スコアにも拍手をと促したり。下野さんにとっても意義深い演奏になったのだろう。



本日のコンサートホール隣の植物園。前回咲いてたツツジは、もうおしまい。









2015年4月25日土曜日

Trio Pathetique 中山航介 小谷口直子 村中宏 トリオ・コンサート 2015.4.25

評価 ★★★★☆

クラリネット 小谷口直子(京都市交響楽団)
パーカッション・ピアノ 中山航介(京都市交響楽団)
ファゴット  村中宏(京都市交響楽団)

パーカッション(賛助出演)角 武

ベートーヴェン クラリネットとファゴットのための3つのディオ より 第1番
グリンカ Trio Pathetique (悲愴三重奏曲)
ほか

会場 京都コンサートホール 小ホール(アンサンブルホール ムラタ)

席 前から5列目くらい 真ん中近く。幸い前列に人はなく、開放的な雰囲気となった。

自由席で、2700円(会員価格。正規は3000円)

お客さんは半分くらいか。残念。

楽しく、心地よいコンサートだった。
いつも、ティンパニで感動をくれる中山さんは、実はピアノも達者。最近聞いた横山幸雄さんよりも感じがよく、音楽的に勝(まさ)っているようだ。
小谷口さんも、いつものようなうっとりする響き。(速いパッセージできちんと聞こえないところがあったような・・・)
村中さんも、実は達人(「実は」などと失礼な言葉だな。ごめんなさい。)だ。
はじめて聴く曲がほとんどだったけど、曲としては、ソロマリンバのための「マーリン」が、宇宙的とか原初的とかいえそうな響きで、心に残る。あんな音楽をよく作曲できると感心。また、スティック4本持って、左右に動きながら、よく演奏できるなとも感心。

演奏の後、小谷口さんがいつも満面の笑みを浮かべていたのも印象的。クラリネットと打楽器のためのソナタのあと、中山さんと小谷口さんが抱き合ってたのも記憶に残りそうだ。あと、プログラムが終ってアンコールの前に、京響の会員になるよう中山さんが勧誘していたときに「てんぱって」と言って村中さんが替わって続けてもいたな。
そうそう、村中さんが、マイクを使った曲(TRaInspOrt)のあとで、最初からしくじったというようなことを言っていたが、どこをしくじったのか全くわからず。(知らない曲を聴くことのメリットだね。失敗が気にならない。)

服装は、小谷口さんが、ベージュ(白?)のパンツと、ベージュに牡丹のような花がいくつかかかれたワンピース?(少し中国風か)。男性は、黒いパンツにダークグレーのシャツ。意外と中山さんは中年体型になってきているなどと感心していた。

まあ、楽しい雰囲気で、良かった。
来年もあるといいな。


駅からホールに至る途中の植物園。ツツジが満開


三階は、さすがに眺望が素晴らしい。
ところで、
京都大学生存圏研究所とこの3人の音楽家とはどんなつながりなのだろう


2015年4月19日日曜日

ランスへの旅 指揮 アルベルト・ゼッダ ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団

評価 ★★★★★

ランスへの旅 ロッシーニ

日時 2015年4月18日(土曜)午後3時~

場所 フェスティバルホール(大阪)

席 3階1列32(S席) 17,000 (1,000円割引)

ほぼ満席らしい(2階席は見えなかったが。)

曲も、オーケストラも、歌手も、よかった。素晴らしい。
これぞ音楽の醍醐味。

指揮のゼッダさんは、ロッシーニの権威で87歳という。背筋が少し前かがみになってきているが、まず2時間、休憩25分をはさんで45分、指揮をしていた。「凄い」に尽きる。
オーケストラは、かなり良い。東京の新国立劇場で演奏を聴いた某オケとは段違いだ。(ワーグナーの方が、演奏が難しいのかもしれないが。)
歌手。外国人若手3人は、ちょっと音が不安定だったところもあったようには思うが。かなり良かった。日本人も、伊藤貴之さんはそれに負けず。老田裕子さんと石橋栄実さんもよかったが、ターチャ・ジブラッゼさんやイザベラ・ガウディさんが外に出す声量が10とすると、9くらいの感じだった。日本人の限界なのかな。






2015年4月13日月曜日

読売日本交響楽団 シルヴァン・カンブルラン ブルックナー 交響曲第7番 他 2015.4.12

評価 ★★★★☆

指揮=シルヴァン・カンブルラン
バリトン=小森 輝彦

リーム:厳粛な歌-歌曲付き <日本初演>
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調

会場 東京オペラシティ コンサートホール

席 3階R1-42

6割くらいの席が埋まっている程度。思ったより、かなり空席が多い。
また、この席に普通に座ると、舞台の半分弱しか見えない。

リームは、感じは良いが、いまひとつ良く分からない。

ブルックナー。
演奏時間は約61分。けっこう速め。
演奏は悪くはないが、感動するには至らない。宇宙的な響きやどっしりとした感じが、足りない。
フルートとクラリネットは良い音だった。弦もきちんと鳴っていたと思う。
金管はけっこう雑。ホルンの出だしで音が大き過ぎたところや、トランペットがちょっと雑なことがあったところや、ワーグナーチューバの出だしが微妙だったりしたところなど、気にはなったが、管楽器がひどく外すことはなかったように思う。
京響さんやら大フィルさんやらと水準はあまり変わらないようだ。

カンブルランさんは、時々楽譜を見る。ページをめくるのは半自動的なときと、楽譜を見ながらという時とがあった。大柄で、動作はしなやか。見ていて感じのいい動きだ。



東京オペラシティ地下1階にはこんな空間がある