2016年11月27日日曜日

京都市交響楽団 高関健 メシアン トゥーランガリラ交響曲

★★★★☆

2016.11.26

メシアン:トゥーランガリラ交響曲

高関 健(常任首席客演指揮者)

児玉 桃(ピアノ)
原田 節(オンド・マルトノ)

京都コンサートホール

2000~5000円で、3500円の舞台横のバルコニー席R


お客さんは7~8割しか入っていない。
なじみのない曲だと、行こうという意欲がわかない人が少なくないということか。

今日の京響は、とても調子が良く、金管、木管がとてもよくきまっていた。弦とのハーモニーもよし。

ただし、不覚にもかなり眠ってしまった。
そうそう眠気を誘う曲ではないのだが・・・ 寝不足が溜まっていたか。残念・・・
明日時間があればもう一度行きたいが、他の用事があって・・・ 残念
生でトゥーランガリラって、もう生涯機会がないかもしれない。どのオケでもいいから演奏機会があれば、聴きに行こう。

終演後、今日は、まずオーボエの高山さん、次にクラリネットの小谷口さんが立つよう指示されていた。

でも、この前もそうだったが、桃さんのピアノ、もう少し音の太さや逞しさが欲しいと思う。





2016年11月23日水曜日

バイエルン放送交響楽団 ヤンソンス マーラー 交響曲第9番 2016.11.23

★★★★☆

2016.11.23

指揮  マリス・ヤンソンス

管弦楽  バイエルン放送交響楽団

マーラー:交響曲 第9番 ニ長調

会場 兵庫 芸術文化センター

席 1階バルコニー RC7 くらい
(申し分のない席)
19000円
(3日前のサンフランシスコ交響楽団よりも1000円安い)
ほぼ満席のように見えた。


演奏が始まり、驚きも始まった、
弦の音がクリア。木管も金管も音色が素晴らしい。
ホルンは太く、大きく、まろやか。
コンマスのヴァイオリンも、これ以上なにを求めるのか、といった演奏だ。
木管も申し分がない。特にSクラリネット、こんなにまろやかな音色になるとは。あのお姉さん、大したものだ。

トランペットの1stは、うまいし、音色も文句のつけようがないが、少し自分の趣味に走った音の運び方をしている気がした。演奏後、ヤンソンスさんがまずホルンの1stさんに立つよう指示し、次には、木管の前の方から順に立つよう指示、木管が終わったあとにトランペットに立つように指示、というのは、この感じに関係してるのかな・・・

3日前のサンフランシスコとは、やはり、格が違う。(サンフランシスコ、高かった・・・)

ホルンの1stもトランペットの1stも、そこそこのお年(60前?)のように見受けられるが、ものすごいスタミナを持っている。

ヤンソンスさんも、とてもしなやか。指示も見ていてわかりやすく、興味深い。

★を4つにとどめたのは、いまひとつ、情感が揺さぶられなかったから。演奏としては申し分ないが。ヤンソンスさんと、少し、趣味が合わないのだろう。








2016年11月20日日曜日

サンフランシスコ交響楽団 マイケル・ティルソン・トーマス ユジャ・ワン ショパン マーラー 2016.11.20

ショパン ★★★★★
マーラー ★★★☆☆

2016.11.20

サンフランシスコ交響楽団

開演/14:00

指揮/マイケル・ティルソン・トーマス
ピアノ/ユジャ・ワン

曲目/マイケル・ティルソン・トーマス:アグネグラム
   ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 op.21
   マーラー:交響曲 第1番 ニ長調「巨人」

料金/S 22,000円 A 19,000円 B 16,000円 C 13,000円 D 8,000円

確か、最初は、、トーマスさんの生演奏と、ユジャ・ワンさんの生演奏をそれぞれもう一度見てみたいな、という気はしたが、曲目が今一つ魅力に欠けるし、高いので、行くのはやめておこうと思っていた。しかし、曲目は悪くはないし、もう一度見てみたいと思い直し、残っていた席を見ると、前の方のよさそうなS席が空いていたので、カード払いの気安さで、つい買ってしまったように思う。(会員割引で2万円)
8列目(実質3列目)の真ん中あたり。
トーマスさんは、4~5年前だったかの、PMFオケを大阪のシンフォニーホールで振った時以来だ。その時の演奏がかなり上質だったと記憶していた。(調べると2009年、マーラー5番だったようだ。)

後ろの方の様子はよくわからなかったが、ほぼ満席かな。(当日券の発売はあったらしいが)

最初のアグネグラム
よくわからないが、退屈はさせない曲だ。

ショパン
ユジャ・ワンさんは、今日も超ミニスカート。キラキラ光るワンピースだ。ヒールは15センチ以上はあるな。
例によって、ぴょこんと深いお辞儀をする。
前奏まで椅子の高さを調整していたが、演奏が始まると、やはりすごい。間近なので、全身を使って弾いているのがよくわかる。一つ一つの音は生きて、そして、全体としてもつながっている。
アンコールは、超絶技巧が必要っぽいが、かっこよく弾いていた。
10年したら、どんな衣装で演奏するのだろうか。興味がある。それを見る日まで生きていよう。

マーラー
1楽章から、管の音符の頭がきれいに溶け合わない。3楽章の終わりの方では、珍しいことにクラリネットがおかしな音を出していた。指揮ぶり(曲作り)はよかったが、2万円をはらっていながらこうしたストレスを感じると、興ざめしてしまう。舞台に近いので、最後ホルンが立ち上がった時は、くっきり見えて迫力あり。
金管は悪くないが、クラリネットやオーボエは、京響の小谷口さんや高山さんの方がずっとよい。2014年の京響のマーラー1番(広上さん)は名演だった。

DVDで見るサンフランシスコ響+トーマスさんは、かなり良いのだが。やはり、録画(録音)なので、撮りなおしを重ねて完成度の高いものになっているのだろうか。




2016年11月17日木曜日

アリサ・ワイラースタイン 無伴奏チェロリサイタル 2016.11.12  

★★★★☆

2016.11.12

チェロ
アリサ・ワイラースタイン

プログラム
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調 BWV1011

●アンコール曲
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番より
Ⅳ. サラバンド Ⅴ. ブーレ

兵庫 芸術文化センター

小ホール

黒いズボンとオレンジのシャツ(という表現でいいのかな)
ややふくよかな下半身の線が・・・

最初の音に驚いた。
これが、本当のチェロの音なのか。
豊かで、輪郭がしっかりしていて、内面に入り込んでくる。

演奏者がとても近い、この小ホール。こうした演奏会にはぴったりだ。




屋根上花壇には、ツワブキが群生していた




2016年11月16日水曜日

京響ふらっとコンサート 第9回 法住寺 2016.11.11 

★★★★☆

2016.11.11

場所 法住寺(無料)

曲 マスカーニ:歌劇「カヴァレリア ルスティカーナ」より 間奏曲  
   ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6番 
      ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 作品72-2
   マスカーニ:歌劇カヴァレリア・ルスティカーナより 間奏曲

フルートの中川佳子さんと、ファゴットの中の陽一朗さんという、京響が誇る美女と美男のアンサンブルだ。

中野さんはありきたりのスーツ。中川さんは、ブルー(濃紺の衣類を上半身にはおっていたが)のドレスが、なかなかに似合っていた。

ぴったりと息が合って、ストレスを全く感じない演奏。
時間がわずか30分で、短すぎる気はするが、演奏が上質なので、まあ良しとしよう。

ご本尊の「身代わり不動明王」だろうか、仏像の前で西洋音楽を演奏する催しで、仏さまが西洋宗教をも包み込んでいるようで、感慨深い。
先日の宝蔵寺でのクラリネット四重奏と違って、事前申し込みは不要。聴衆は40~50人くらいだろうか、宝蔵寺の時よりも若干少なめな気がした。

今年は60周年なので、こうした催しを行っているということだが、できることなら来年も続けてほしい。入場料をとってもいいので。






2016年11月5日土曜日

バンベルク交響楽団 ブロムシュテット 諏訪内晶子 ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 交響曲第5番 2016.11.5

★★★★★

2016.11.5

バンベルク交響楽団

[指揮]ヘルベルト・ブロムシュテット
[Vn]諏訪内晶子

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61
 アンコール バッハ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番より アンダンテ

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67「運命」
 アンコール エグモント序曲

京都コンサートホール 大ホール
料金 一般S16,000 A14,000 B12,000 C9,000 D5,000
会員S15,000 A13,000 B11,000 C8,000 D4,000
お客さんは9割5分くらいか。京都コンサートホールでの海外オーケストラとしては、沢山の聴衆だ。プログラムがポピュラーなのと、諏訪内さんの人気、ブロムシュテットさんの知名度といったところの効果か。

8000円の 3階バルコニー席L側、舞台の横の最上列

ヴァイオリン協奏曲
最初から音が違う。心に分け入る鋭さがあり、重厚な趣もあり。
音色が違うし、歌い方も違う。
この曲が名曲だということを初めて認識できた演奏だ。
やはり、五嶋みどりさんとともに、別格のヴァイオリニストだ。
オーケストラは、残念だが、時に、すっきりせずに甘くなっていた。ソリストとの技量の違いを感じた。

交響曲
ここでは、オーケストラは、重厚に、かつ生き生きと響いていた。
ブロムシュテットさんも、(協奏曲と同様だが)89歳とは思えないダイナミックな音楽を作り出していた。
歩くときは、多少高齢かな、と感じるが、指揮を見るに、そういった感じは受けない。
値打ちの高い、これぞベートーヴェンの第5、といえる名演だ。

アンコールも、深く重厚でかつ力動的な演奏だ。

価値の高い演奏会だった。

バンブルクとブロムシュテットさんの組み合わせは、以前兵庫芸文でブルックナーを聞いたときと同じ。その時は、ホルンがときたま外していて興ざめだったのを思い出してしまった。あと、補聴器が原因だったらしいが、客席のある区画では甲高い音が響き続けていたというはなしだった。このため、後半開始がかなり遅れたような記憶(というか、他の人のネット書き込み)がある。(今日も、協奏曲の第二楽章でホルンが微妙だった・・・)