2016年5月29日日曜日

樫本大進&小菅優&クラウディオ・ボルケス トリオ ベ^-トーヴェン ピアノ三重奏曲 1,2,7大公 2016.5.28

★★★★☆

樫本大進&小菅優&クラウディオ・ボルケス トリオ

2016.5.28

■出演者
ヴァイオリン 樫本大進
ピアノ 小菅 優
チェロ クラウディオ・ボルケス
■プログラム
<オール・ベートーヴェン・プログラム>
ピアノ三重奏曲 第1番 変ホ長調 op.1-1
ピアノ三重奏曲 第2番 ト長調 op.1-2
ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調「大公」op.97

会場 兵庫県芸術文化会館

A席(一番高い5000円)だが、2階の3列目(というか2階の一番後ろ)真ん中あたりと、A席の中では悪い位置に座った。

満席っぽい。(3階、4階は、バルコニー席以外は見えないが)

樫本さんは、理知的な演奏。
小菅さんは、音のきらめきが素晴らしい。以前、京響とベートーヴェンのピアノ協奏曲1番をやったときは、力強さと乱れのなさに感じ入ったが、今日は繊細さが印象に残った。特に、1番は、天国的な響き。
ボルケスさんは、情緒が深い。
アンサンブルも完璧に思えた。
非の打ち所がない。

樫本さんは、演奏中、つまらなそうな顔をしている。
小菅さんは、表情や、時々樫本さんの方を見るしぐさなど、見ていて飽きない。
ボルケスさんは、深いところまで考え尽しているとでもいうような表情だ。

演奏の後は、樫本さんも、朗らかな表情を見せていた。

そうそう、一度、楽章が終わった時に、小菅さんが誤ってキーに触れてしまい、音が流れたことがあった。聴衆からは笑いがこぼれ、まあ、ご愛敬だ。





2016年5月19日木曜日

関西フィルハーモニー管弦楽団 指揮 デュメイ モーツァルト ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 ブラームス 交響曲第3番他 2016.5.19

モーツァルト ★★★☆☆
ブルッフ    ★★★★☆
ブラームス  ★★☆☆☆

2016.5.19

[指揮およびヴァイオリン独奏]オーギュスタン・デュメイ(関西フィル音楽監督)
[ヴィオラ]ミゲル・ダ・シルヴァ
[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364
ブルッフ:ヴィオラとオーケストラのためのロマンス ヘ長調 op.85
ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 op.90

アンコール ビゼー アルルの女 第一組曲 から アダージョ

会場:ザ・シンフォニーホール

席 バルコニーR 3階 B の後方 2000円

(高い席は6000円)

入りは7割くらいか。1階は9割くらい埋まっているようだが、2階は5分の2くらい空席かな。

モーツァルト。
ヴァイオリン、ヴィオラ、それぞれの音色や感じはよいが、キレに欠ける眠たい演奏との印象だった。デュメイさんの弾き振りは、時々弓をタクトのように振っていて、目を引いた。

ブルッフ。
これは、しっとりとしてなかなか良い演奏だった。
この曲、クラリネットを効果的に使っているのが印象的だ。

ブラームス。
3楽章の途中までは、うまくまとまった演奏と感じながら聞いていたが、3楽章の終わりのあたりから、金管の異音が時折聞こえてきたり、木管と金管が微妙にずれたりして、興ざめ。トランペットの異音には少し驚いた。
1stホルンが安定していたが、吹いていたのは東京交響楽首席の上間善之さんらしい。
デュメイさんは、1楽章で力余って楽譜を沢山めくりすぎ、何度かページを繰って、きちんとしたページに戻していた。けっこうたいへんだったろうな。体の動きはしなやかではない。ややかがんで前方(団員の方を)見る姿勢が多かった。指揮台は使わず。どうしてかな。


アンコールの選曲は、なかなかに素晴らしい。ブラームスで盛り上がった感情をしっとりと落ち着けさせるといったふうだ。




2016年5月12日木曜日

エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル ブラームス ピアノソナタ第2番 他 2016.5.12

★★★★★★6個。絶賛)

2016.5.12
ザ・シンフォニーホール

ベリオ:水のクラヴィア
武満徹:雨の樹・素描Ⅱ~オリヴィエ・メシアンの追憶に
フォーレ:舟歌 第5番 嬰ヘ短調 op.66
ラヴェル:水の戯れ op.30
アルベニス:アルメリーア ト長調(イベリア組曲 2巻2曲)
リスト:エステ荘の噴水(巡礼の年 第3年 第4曲)
ヤナーチェク:アンダンテ(霧の中 第1曲)
ドビュッシー:沈める寺(前奏曲 第1巻・第10曲)

ブラームス:ピアノソナタ 第2番 嬰ヘ短調 op.2


アンコール ラフマニノフ エチュード 音の絵 作品33-3
        ラフマニノフ エチュード 音の絵 作品33-2
                 ショパン Etude in F (会場の掲示)

P席 2500円(何故かと思うほどに、極めて安い。)
一番高い席は、確か7500円
1階は9割くらいの入り。2階は、6割くらいの入りか。
なんともったいない。
稚拙なこともある在阪オケでも満員になることがあるのに。大阪の聴衆は何を考えているのか?

前半は水をテーマにした曲。
後半がブラームス

空前絶後
筆舌に尽くしがたい
などの、形容が頭に浮かぶ
スケール大きく、かつ、繊細できらめきがあり、情緒あふれる演奏だ。

前半は 
 水の噴出  きらめく水流  せせらぎ  怒涛の流れ

後半は
 がっちりした枠組みでありながら、枠組みを超えるスケールの大きさがある。
 情熱のほとばしりのみならず、優美さもある。
 
端正ですっきりしたスリムな体から、神がかったような気が八方に広がっている。

腱鞘炎にならないのかな。やはり、動きに無駄、余分な力がないのだろうな。