★★★☆☆
ベートーヴェン 作曲 フィデリオ
演出:三浦基
指揮:下野竜也(京都市交響楽団常任客演指揮者)
管弦楽:京都市交響楽団
合唱:京響コーラス、京都市少年合唱団
ソリスト:木下美穂子、小原啓楼、黒田博、小森輝彦、久保和範,、石橋栄実、糸賀修平
会場 ロームシアター京都
S席 8000円 (2階最前列)
意外と空席が目立った。8割~9割の入りだろうか。
ロームシアターは、昨日オープン。
メインホール、昨日は式典だったらしい。公演は今日が初めてかな。
西宮の芸文を一回り小さくしたような印象。もっとも座席数はどちらも2000程度で同じくらいらしい。レッグスペースはまずまず。新国立劇場よりも広い。
音は硬い気がする。残響が少ないのだろうか。
セミステージ形式の公演。
京響がステージの真ん中に陣取り、その後部に舞台装置。オーケストラビットにも役者さん(歌手ではない)。
しかし、芝居が抜けているので、オペラの魅力が半減している。
男女一人ずつ舞台の左右に立って、日本語の文言を読み上げていたが、演出家の考えでなのだろうが、女性がかなり癖のある話し方をするので、聞き取りにくく、感じも悪い。
演奏。
最初から、ホルンがしくじり、興ざめ。しかし、その後は盛り返していた。後半は弦のキレもよかった。
下野さんの指揮ぶりは、いつ見ても存在感がある。ここぞというときの腕の流れが小気味よい。
途中、舞台装置が音に共振していた。
歌手。
木下美穂子さんと石橋栄実さんは、かなりよい。世界水準ではないか。
男性歌手は、今一つ。男女の重唱だと、差異が際立ってしまう。
終盤は、心地よい。合唱もなかなかよかった。最後に合唱が入ることといい、歌の内容といい、第九を彷彿とさせる。
全体として、悪くはないが、素晴らしいというほどでもない。最後のブラボーに違和感。しかし、日本人歌手ばかりのオペラとしては、良い水準にある。
ただ、芝居がないと、オペラとは言えないような気がする。
そうそう、舞台外(見えないところ)で、何度かトランペットが響いた。よい響きだ。舞台にいなかった首席のナエスさんかと思ったら、西馬健史(日本音楽コンクール、1位を逃し残念)さんだった様子。
終演後、小谷口さんがにこにこしながら顔の前で拍手をしていたのも印象的だった。
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