2017年6月29日木曜日

ハーゲン弦楽四重奏団 ショスタコーヴィチ ベートーヴェン 2017.6.29

★★★★★
2017.6.29
ハーゲン弦楽四重奏団
 ルーカス・ハーゲン: 1727年製ヴァイオリン「パガニーニ」
 ライナー・シュミット: 1680年製ヴァイオリン「パガニーニ」
 ヴェロニカ・ハーゲン: 1731年製ヴィオラ「パガニーニ」
 クレメンス・ハーゲン: 1736年製チェロ「パガニーニ」

●演奏曲目
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第3番 ヘ長調 op.73
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第16番 ヘ長調 op.135
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第14番 嬰へ長調 op.142
アンコール ハイドン 弦楽四重奏曲 第78番 日の出 より 第3楽章メヌエット

会場 いずみホール 6000円 前から3列目左寄り 
   残念ながら、ビオラ演奏者が、第一ヴァイオリン演奏者に隠れて見えない席

ショスタコーヴィチの14番、多分きちんと聴いたのは初めてと思うが、原初からの音、とでもいうような、圧倒的な音楽。演奏も、素人耳には非の打ちどころがなく、素晴らしい。
ベートーヴェンの16番をさしおいて、メインの曲(というか最後の曲)になるに十分な曲だ。
特に、チェロのハイポジションの演奏が印象的だった。

ハーゲン弦楽四重奏団は、第二ヴァイオリン以外は兄弟ということだ。

2017年6月25日日曜日

プッチーニ トスカ パレルモ・マッシモ劇場 2017.6.25

★★★★★★
(通常★5個までだが、通常の★5個を凌駕しているので★6個とした。)

プッチーニ トスカ
パレルモ・マッシモ劇場

指揮 ジャンルカ・マルティネンギ
トスカ      アンジェラ・ゲオルギュー
カヴァラドッシ  マルチェッロ・ジョルダーニ
スカルピア男爵  セバスティアン・カターナ
パレルモ・マッシモ劇場管弦楽団・合唱団

フェスティバルホール B席(3番目のグレード)17,500円(Sは27,500円)
           3階の最前列、真ん中に近いところ
3階の3列目くらいまでは、上を覆うものもないので、2階の後方よりも音響的にはよいのではないだろうか。

素晴らしい。歌手は超一流。オーケストラも申し分ない。これぞ本場のイタリアアオペラだ。
ただ、トスカとカヴァラドッシの二重唱で、調和していない部分があったが、これは意図的なのだろうか。
また、どうでもいいようなことだが、スカルピアがナイフで刺された時に出血がなく、カヴァラドッシが銃殺された時にも出血はなかったようだ。カヴァラドッシが拷問された後には出血が見られたが。

カーテンコールの時にゲオルギューさんが大きく手を振ったり、主役級の3人の歌手で舞台の左右に行って観客と握手もしたり。明るいサービス精神も素晴らしい。

聴衆が、まだオーケストラが演奏しているのに、強く拍手していたのが恥ずかしい。君たちは演奏はどうでもいいと思っているのか?



2017年6月20日火曜日

ジークフリート 新国立劇場 飯守泰次郎 東京交響楽団 2017.6.17

★★★★☆
2017.6.19
ジークフリート(ワーグナー)

指揮 飯守泰次郎
演出 ゲッツ・フリードリヒ

ジークフリート:ステファン・グールド
ミーメ:アンドレアス・コンラッド
さすらい人:グリア・グリムスレイ
アルベリヒ:トーマス・ガゼリ
ファフナー:クリスティアン・ヒューブナー
エルダ:クリスタ・マイヤー
ブリュンヒルデ:リカルダ・メルベート

東京交響楽団

A席 2階1列2番くらい(1列といっても、前にバルコニー席がある端の席)
   悪くはない 上に上層階があるので、音響的にはいまひとつか
   周囲の人たちの座る椅子のきしむ音が気になる。けっこう安普請だ。

さて、演奏。
歌手は一流で素晴らしい。だだし、ジークフリート役は、ぽっちゃりしたグールドさんよりも、闘士型の体形の人の方がそれらしいのにと少し思った。まあ、不満というほどではない。歌が素晴らしいので。

オーケストラは、音の乱れが時折あって、聞き苦しい。歌に集中しているときは気にならないが、楽器の音に耳を傾けると、しらーっとした気分になってしまう。何か月か前に聞いた京都市交響楽団(指揮沼尻さん)のラインの黄金の演奏が素晴らしかったのと、つい比較してしまう。
飯守さんも、いつもどおりで、私の趣味とは異なる演奏。
そのため、総合的には★4つにとどめた。

この楽劇、第1幕と、第2幕の途中までは、登場人物も少なく、しかも男性のみで、単調な気がするが、そう感じるのは私だけかな・・・ もう少し、第1幕、第2幕を短くして、総上演時間を短くすれば、楽しみやすかった気はするが、それは邪道か・・・




2017年6月12日月曜日

朝比奈隆の軌跡 ブルックナー 交響曲第8番 大阪フィルハーモニー交響楽団 2001.7.7 2017.6.10

★★★★☆
2017.6.10

[映像出演]朝比奈隆(指揮)
     大阪フィルハーモニー交響楽団
ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調
(2001年7月7日収録)

会場 ザ・シンフォニーホール

全席 2000円
I列の真ん中近く
2階、3階は閉めていたようだ。
1階の5分の2程度のお客さんか。

I列に座ることなどふつうはないので、1(いち)列だと思い、案内図を見るが、どこになるのか全く分からない。会場のお姉さんに聞くと、アイ列ですね、と丁寧に案内してくれた。

周りには、ちらほらと、気持ちよさそうに寝ている方々もおられた。

がっちりした演奏だ。当時の大フィルの水準はかなりのものだ。
が、宇宙的な響きが感じられない。
録音の問題もあるのかもしれない。
特に管楽器は、ひどい再生だ。音が硬いし、伸びない。豊かさやふくよかさがそぎ取られている。
朝比奈さんは、3分の2くらいは楽譜を注視していた。

演奏が終わり、例によってちらほらと帰宅を急ぐ人がいるが(ビデオの方)、拍手を重ねてステージ近くに集まる人たちもいる。
一つの時代だったのだと思う。