2015年11月27日金曜日

京都市交響楽団 アシュケナージ ブラームス 交響曲第2番 チャイコフスキー 交響曲第5番 2015.11.22

ブラームス     ★★★★☆
チャイコフスキー ★★★★★★

2015.11.22

出演者:ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)

ブラームス:交響曲第2番ニ長調op.73
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調op.64

京都コンサートホール

P席 2000円

アシュケナージさんは、かなり小柄。170センチないのではないか。
指揮ぶりは優しく丁寧。
ブラームスではスコアを見る時間もそこそこあったが(4分の1くらいは見てた)、チャイコフスキーでは、スコアはあるがめくらず。終楽章のクライマックス手前で一気にめくっていた。何を見たかったのだろうか。

ブラームスは、フレーズの出だしに微妙なところはあったが、秀演といえるだろう。もう少し音に重厚さがほしい気がしたが、この曲は、それを求めていない曲なのかもしれない。トランペットの響きが心地よかった。早坂さんか。

チャイコフスキーは、名演だ。重厚かつ明敏な響きで、深刻さ、重さ、重厚さ、活力を歌い上げていた。さすがである。この曲はクラリネットが活躍する曲。小谷口さんの音色はいつ聞いても心地よい。そして、中山さんの名人芸が楽曲を引き締める。
曲が終わって、アシュケナージさんが最初に規律を促したのがホルン。ついでクラリネット、ファゴット。確かにホルンも乱れず安定していた。

この内容で2000円とは、驚きだ。




2015年11月7日土曜日

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 グスターボ・ヒメノ ユジャ・ワン チャイコフスキー ピアノ協奏曲第2番・交響曲第6番 2015.11.7

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第2番 ★★★★★★
チャイコフスキー 交響曲第6番     ★★★★☆

2015.11.7

指揮/グスターボ・ヒメノ
Pf/ユジャ・ワン
管弦楽/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調

アンコール(ユジャ・ワン)
ビゼー/ヴォロドス編曲 カルメン
グリュック ズガンヴァーティより メロディー


チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調「悲愴」

アンコール(管弦楽団)
シューベルト ロザムンデより 第3幕 間奏曲
チャイコフスキー エフゲニーネオーギンより ポロネーズ

京都コンサートホール
席は2階ベランダ右の後ろの方。独奏者は良く見える。オーケストラも、ほぼ全体を見渡せる。
21000~9000円。ちょうど真ん中のB席、15000円だった。

席の埋まり具合は、9割5分くらいか。
京コンの海外オケでは多い方。
聴衆が多かったのは、多分、コンセルトヘボウだからというよりは、ユジャ・ワンさんだからではないか。

交響曲が終わり、そそくさと帰るお客さんや、1曲目のアンコールでそそくさと帰るお客さんも、けっこう目立ったな。ヒメノさん、アンコールはスコアなしで振っていたので、指揮台に別なスコアがないということは、アンコールの有無の判断材料にはならないと実感した。ただし、演奏者の方々は楽譜を譜面台に置いていた。

ピアノ協奏曲

ユジャ・ワンさんが、ヒメノさんと一緒に登場。
真っ赤な超ミニ、体にぴったりしたワンピースドレスに驚く。後で調べてみたら、珍しいことではないそうだ。
深紅(と思う)のハイヒール。ヒールは15センチくらいかと思ったが、これも後で調べてみたら13センチらしい。
身長が低そうなので(150センチくらいではないだろうか)、ミニドレスの方が確かに映える気がする。

演奏は、素晴らしい。ピアノが生きているようだ。音の輝き、壮大さ、力強さ、そしてうっとりする情緒。
これぞ本物のピアノ。まがい物ではない申し分のない演奏。
オーケストラとも対等に響き合っていた。


交響曲
音の重なりに深みがある。弦も、それぞれの管も、磨かれた音色だ。
ただし、アンサンブルのち密さに難がある。フレーズの出だしが微妙にずれたり。そうそう、冒頭近くでホルンが入るときに、すっきりした音で入れなかった。
曲の作り方は悪くはないが、この曲については、もう少し、心をえぐるような深みがほしい。
10月のロンドン交響楽団の方がよかったな。(しかも安い。)

しかし、ロイヤル・コンセルトヘボウがこの演奏とすると、広上さんが、「京響は世界水準」と言うのもわかる気はする。




2015年11月4日水曜日

千住真理子 バッハ無伴奏ソナタ&パルティ―タ 全曲リサイタル 2015.11.1

★★★☆☆

バッハ 無伴奏ヴァイオリン ソナタ パリティ―タ 全曲

会場 ザ・シンフォニーホール

席は、全席4000円
多分、9割くらいはお客さんが入っていたのではないかな。わりと盛況。

座ったのは、最前列の真ん中付近。弦を押さえる音まで聞こえる。

金色ドレス(生地の影は緑色)と金色の靴。
後ろにはパイプオルガンもあり、雰囲気は、まさにバッハ。

ここぞという強い音のフレーズの前には腰を落として少し前にかがむ。
休憩が2回で3部に分かれていたが、2部と3部の演奏前と演奏後の笑顔が印象的。
最後のシャコンヌの前、恍惚の表情も忘れがたい。

バッハに負けてはいない演奏で、悪くはないとは思ったが、深みは感じられない。

細かいことになるが、時に和音の一部がきれいに入らなかったり、早いフレーズでは聞こえるべき音が聞こえないような気がしたり。音程に?を感じる場面もあった。

この日はデビュー40周年(ということは52歳かな?)記念ということなので、50周年に向けて精進していただけるとうれしい。

そうそう、来年ヒラリーさんが来日してリサイタルをやるようだけど、バッハの無伴奏をやってほしいな。