2015年6月28日日曜日

フィガロの結婚 ハンガリー国立歌劇場 2015.6.28

★★★★★

歌劇「フィガロの結婚」

日時 2015年6月28日(日曜)午後3時~

ハンガリー国立歌劇場、同管弦楽団 合唱団 ほか

指揮 バラージュ・コチャール Balazs Kocsar

スザンナ オルショヤ・シャーファール Orsolya Safar
フィガロ クリスティアン・チェル Krisztian Cser
伯爵    ジョルト・ハヤ Zsolt haja
伯爵夫人 アンドレア・ロスト Andrea Rost
ケルビーノ ガブリエラ・バルガ Gabriella Balga
バルトロ ゲーザ・ガーボル Geza Gabor
バジリオ ゾルタン・メジェシ Zoltan Megyesi
ドン・クルツィオ ペーテル・キシュ Peter Kiss
アントニーオ アンタル・バコー Antal Bako
バルバリーナ エステル・ザヴァロシェ Eszter Zavaros

場所  フェスティバルホール

席 2階1列15 17500(S席)
ほぼ満席のようだ。

素晴らしい。
歌手は、みな、声の豊かさ、声の良さ、申し分ない。今月初めに見た(聴いた)フィガロの日本人歌手(小林沙羅さん除く)とはかなり違う。人間の声が素晴らしいことを実感できる。
オーケストラも、ストレスほとんどなく(揃わないことが一度気になった)、うまく表情をつけて演奏していた。
これが伝統というものか。
舞台装置も安心して見ることができる。
オルショヤさんは、体やら胸やらを触られていたが、オペラ歌手は半分俳優ということか、と感心した。




2015年6月26日金曜日

京都市交響楽団 小泉和裕 シーララ シューマン ピアノ協奏曲 ブルックナー 交響曲第4番 2015.6.26

シューマン   ★★★★★
ブルックナー ★★★☆☆

第591回定期演奏会

日時:2015年6月26日(金)

出演者:小泉 和裕(指揮)
     アンティ・シーララ(ピアノ)

シューマン:ピアノ協奏曲イ短調op.54
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」(ノヴァーク版第2稿)

会場:京都コンサートホール・大ホール
席 3階 一番上 C3だったか。指揮者の横。ピアニストの表情も(上からだけど)見えてラッキー。

9割強の入りか。当日券を発売だという。

シューマン。
ピアノは、透明感や輝く感じがあって、素晴らしい。欲を言うと、要所でもう少し音量があったら。
京響も、弦がクリアで、とてもよい。
小泉さんは暗譜(ブルックナーも暗譜)で指揮。タクトは持っていた。この曲の情緒が感じられた。

ブルックナー。
ここで、クラリネット、オーボエ、ファゴットに首席が登場。フルートは首席から中川佳子さんにかわった。
ときどき、クラリネット、オーボエ、フルートの1st 3人で演奏することがあった。上から見るとこの3人が3角形にもなっていて、絵になる。
小谷口直子さんと中野陽一郎さん、中山航平さんの3人の3角形を見ると、京響らしさを感じる。
ここでも弦がクリア。木管の音色もうっとり。
1stホルンは、首席の垣本昌芳さんなのかな。冒頭で音がしっかり変わらなかった(ひょっとして意図的だったのかな。)のと、3楽章でホルンパートが少し不安定になった。許容範囲といえばそうかもしれないが、満足はできない。2年くらい前だったかに聞いた名古屋フィルのホルンと比べれば、かなり良いのだが。
ホルンを除くと、小泉さんの音楽の作り方も含め、深みも感じ、かなり良い。


2015年6月21日日曜日

PACオーケストラ  ユベール・スダーン マイケル・コリンズ ウェーバー クラリネット協奏曲第1番 シューマン 交響曲第2番 他 2015.6.21

評価 ★★★☆☆

兵庫県立芸術文化センター管弦楽団第80回定期演奏会
2015.6.21(日曜)

出演者
   指揮 ユベール・スダーン
      クラリネット マイケル・コリンズ
   管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

プログラム
     ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
    ウェーバー:クラリネット協奏曲 第1番 ヘ短調 op.73, J.114
    シューマン:交響曲 第2番 ハ長調 op.61 (マーラー編曲版)
  
 アンコール曲
    クラリネット :ベールマン作曲 クラリネットと弦楽のためのアダージオ
    オーケストラ:シューマン作曲 ヨゼフ・シュトラウス編曲 トロイメライ

場所 兵庫県立芸術文化センター

席 2階 最前列 真ん中あたり
3,000円(定期会員)

ほぼ満席のようだ(全席を見渡せないが)

生き生きしたオベロン序曲で期待が膨らんだ。ホルンには、エキストラで岩井理紗子さんが加わっていた。クラリネットの東さんは、3年が過ぎ、東京芸大大学院にもどったそうだ。

クラリネット協奏曲は、心地よい演奏。ただし、音色は私の好みよりも硬い。

さて、シューマン。1、2楽章、スダーンさんは楽譜の方ばかり見ていて、演奏も、音は流れるが、心が入っていない。3楽章で少し盛り返し、4楽章はドラマチックに持って行ったが(スダーンさんが前や横を見る時間も増えた)、単に、格好つけたといったふう。弦も音があまりクリアでない。
2013年11月にあった京都市交響楽団定期演奏会(指揮:広上淳一さん)の素晴らしかった演奏がなつかしい。

アンコールのトロイメライ。主旋律を四方恭子さんが奏でる。素晴らしい音色でうっとり。最後はよい気分になれた。

次のシーズンは定期会員をやめている。いつになるだろう、次にPACを聴くのは。






2015年6月6日土曜日

歌劇「フィガロの結婚」-庭師は見た! 指揮・総監督 井上道義 2015.6.6

★★★★☆

歌劇「フィガロの結婚」-庭師は見た!

日時 2015年6月6日(土曜)午後2時~

指揮・総監督 井上道義
演出 野田秀樹

管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

アルマヴィーヴァ伯爵 ナターレ・デ・カロリス
アルマヴィーヴァ伯爵夫人 テオドラ・ゲオルギュー
スザ女(スザンナ) 小林沙羅
フィガ郎(フィガロ) 大山大輔
ケルビーノ マルテン・エンゲルチェズ
マルチェ里奈(マルチェリーナ) 森山京子
庭師アントニ男(アントニオ) 廣川三憲

場所 兵庫県芸術文化劇場

席 4階最前列 真ん中付近 9,000円(高いほうから2番目)
ほぼ満席のようだ。

これは、「フィガロの結婚」ではなく、「フィガ郎の結婚」といった方がいい。
部隊を黒船が来た長崎とし、伯爵夫婦と伯爵家で働くケルビーノの3人が外国人で、他は日本人という設定。日本人は、日本語で歌うことも多い。歌詞と字幕は全て野田さんの手になるらしい。歌詞がきちんと音符にマッチしている。大したものだ。
「庭師は見た」の庭師のモノローグもなかなかに良い。
フィガロに、日本で新しい命を吹き込んだといってよいのではないか。
かなり楽しめる演出になっている。
途中、指揮の井上さんにもセリフがあったのには驚いた。極めて斬新。(結婚祝いの額の話になったとき、「高いよ。10万円」というようなことをとおりの良い声で言っていた。

外国人3人と、小林沙羅さんの歌唱はかなりのもの。森山さんもまずまずだが、他はもう一息か。大山大輔さんの声はオーケストラに負けていた。他の日本人歌手は、更に負けていた。

PACの演奏は、特にストレスなく聞けた。ほっ。

井上さんは、食道がんの手術の後のはずだが、例によって、愛嬌とエネルギーがあふれているふうだった。さすがだ。

反省すべきだったのは、3000円をケチらないで、ワンランク上の席にしておいたほうがよかったかな、ということ。