評価 ★★★★★
兵庫県立芸術文化センター管弦楽団第79回定期演奏会
2015.5.17(日曜)
出演者
指揮 サー・ネヴィル・マリナー
管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団
プログラム
ハイドン:交響曲 第96番 ニ長調 「奇蹟」 Hob.I:96
ティペット:2つの弦楽オーケストラのための協奏曲
メンデルスゾーン:交響曲 第3番 イ短調 「スコットランド」 op.56
アンコール曲
メンデルスゾーン作曲:交響曲第5番 ニ長調 op.107 「宗教改革」 第3楽章
場所 兵庫県立芸術文化センター
席 2階 最前列 真ん中あたり
3,000円(定期会員)
完売というが、ぽつぽつ空席あり。
金、土、日の3回公演で、この収容力のホールで売り切れというのはけっこうすごいことだ。
マリナーさんは、91歳という。
歩き方は少しこころもとない(91歳にしてはかなりしっかりしている。)が、指揮台に立つと、しっかりとした存在感で、音楽を生み出す。すごいことだ。
ハイドンとティペットは、無難に終った。ただ、弦楽器の音がややはっきりしていなかったり、ピアノで(弱く)演奏する部分が少し雑なように思えた。
そして、メンデルスゾーン。
これは、曲が始まった時から、終る時まで、名演。
トランペットの微妙なところが少し気になったが、そこは全体からみると瑣末なこと。弦楽器の曖昧さもない。
こんなにも心に響くメンデルスゾーンがあったのだろうか。
京響の名匠、ファゴット首席の中野陽一朗さんが加わっていた。メンデルスゾーンの2楽章と4楽章の、ファゴットとクラリネットのかけあい、とてもよかった。東紗衣さんの、なまめかしく肩が揺れるクラリネットもいいね。(音色はやはり京響の小谷口さんがいいな。)
終ったあとは、拍手、拍手。いつもの演奏会よりも、大きな拍手だ。
曲の後、まずクラリネットの東さんに、マリナーさんからの、立って、の合図。次の合図で、中野さんと、オーボエのアナヒドさんが同時に立った。ここは、アナヒドさんの勘違いだろうな。
そして、驚いたのは、アンコール。あるとは思っていなかったので、驚き。91歳? おそるべき、観客へのサービス精神。
マリナーさんとコンサートマスター(大フィルの田野倉さん)が去った後、木管の人たちが互いに握手したり抱き合ったりしていた。やはり、素晴らしい出来だったと感じたのだろう。外国人は男女問わず抱き合ってたが、東さんは男性とは抱き合っていなかったような。やはり、そこは日本文化か。
2015年5月17日日曜日
2015年5月10日日曜日
京都市交響楽団 下野竜也 コリリアーノ:交響曲第1番 他 2015.5.10
評価 ★★★★★
京都市交響楽団 第590回定期演奏会
2015.5.10 (日曜)
出演者:
下野 竜也(常任客演指揮者)
ミッシャ・マイスキー(チェロ)
サーシャ・マイスキー(ヴァイオリン)
リリー・マイスキー(ピアノ)
ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲ハ長調op.56
アンコール:ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」 第2楽章
コリリアーノ:交響曲第1番
席 2階 R2-39
4,100円 (と思う。何故か、いつもよりも高い席を買っていた。)
埋まっている席は8割くらいで、いつもよりも少ない。
今年から、一部2回公演(今日の演奏会は2回公演)となったことと、曲があまり知られていないことが原因か。
プレトークに遅刻してしまったが、下野さんは、来年は、もっとマニアックな曲をやると話していた。また、この曲は、同じ部分でも、楽器によって異なるテンポで演奏するところがあるという。それで、指で「1」とか「2」とか示すそうだ。楽器によって異なるテンポというのは画期的な感じだ。
ベートーヴェンは、あっさりした演奏。ピアノにもっと強さがほしかった。
コリリアーノは、はじめて聞いたが、すごい音楽だ。
プログラムによると、友人をエイズ(当時不治)で亡くし、「失った友人を音楽の中に記憶としてとどめるために、最初の3つの楽章にそれぞれ3人の友人の思い出を刻んだ。」「さらに他の友人たちもキルトのように旋律を編みあわせた。」交響曲。
怒り、思い出、狂気、つながり。そして、追悼。
下野さんは、京響を完全に掌握し、コリリアーノの世界をつくっている。
この演奏会、どうしようかと思いはしたが、下野さんがこの曲を傑作としているとの宣伝文をみて、下野さんがそう言うなら聞かないとね、ということで、聞きに行った。大正解。
演奏後、下野さんは多くの奏者に立つことを促したり、握手したり、スコアにも拍手をと促したり。下野さんにとっても意義深い演奏になったのだろう。
京都市交響楽団 第590回定期演奏会
2015.5.10 (日曜)
出演者:
下野 竜也(常任客演指揮者)
ミッシャ・マイスキー(チェロ)
サーシャ・マイスキー(ヴァイオリン)
リリー・マイスキー(ピアノ)
ベートーヴェン:ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲ハ長調op.56
アンコール:ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」 第2楽章
コリリアーノ:交響曲第1番
席 2階 R2-39
4,100円 (と思う。何故か、いつもよりも高い席を買っていた。)
埋まっている席は8割くらいで、いつもよりも少ない。
今年から、一部2回公演(今日の演奏会は2回公演)となったことと、曲があまり知られていないことが原因か。
プレトークに遅刻してしまったが、下野さんは、来年は、もっとマニアックな曲をやると話していた。また、この曲は、同じ部分でも、楽器によって異なるテンポで演奏するところがあるという。それで、指で「1」とか「2」とか示すそうだ。楽器によって異なるテンポというのは画期的な感じだ。
ベートーヴェンは、あっさりした演奏。ピアノにもっと強さがほしかった。
コリリアーノは、はじめて聞いたが、すごい音楽だ。
プログラムによると、友人をエイズ(当時不治)で亡くし、「失った友人を音楽の中に記憶としてとどめるために、最初の3つの楽章にそれぞれ3人の友人の思い出を刻んだ。」「さらに他の友人たちもキルトのように旋律を編みあわせた。」交響曲。
怒り、思い出、狂気、つながり。そして、追悼。
下野さんは、京響を完全に掌握し、コリリアーノの世界をつくっている。
この演奏会、どうしようかと思いはしたが、下野さんがこの曲を傑作としているとの宣伝文をみて、下野さんがそう言うなら聞かないとね、ということで、聞きに行った。大正解。
演奏後、下野さんは多くの奏者に立つことを促したり、握手したり、スコアにも拍手をと促したり。下野さんにとっても意義深い演奏になったのだろう。
本日のコンサートホール隣の植物園。前回咲いてたツツジは、もうおしまい。 |
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