2014年8月5日火曜日

PMFオーケストラ 佐渡裕 ショスタコーヴィチ交響曲第5番 他 2014.8.5

評価 ★★★★☆

PMFオーケストラ 大阪公演 2014.8.5

曲  バーンスタイン    キャンデード序曲
   チャイコフスキー  ロココの主題による変奏曲
    ショスタコーヴィチ  交響曲第5番

指揮 佐渡 裕
チェロ セルゲイ・アントノフ

会場 ザ・シンフォニーホール
席   X16(オルガン席 前から2列目真ん中付近) 6,000円

入場者は、9割くらいか。

前半

キャンディード は、佐渡さん、かなり乗った調子で指揮。
ロココは、しとやかに。チェロのアンドレフさんは、さすがに上手く、音色も良い。しかし、木管の音が、いずれも細く、音色も良くない。
前半は、もう一つか。

後半

素晴らしい。
木管のファーストが、前半とは別の人になっていた。フルートとオーボエは確実。クラリネットも多分(姿形を覚えていなかったが、音色など、かなり違う)。ファゴットはよくわからない。
人が変わって、音の豊かさ、音色の深さが、どの楽器でもでてきた。
第一楽章の不条理さと不気味さ
第二楽章の斜に構えた感じ
第三楽章の雌伏と官能
第四楽章の開かれた未来
よく味わうことができた。(ホルンやらヴァイオリンソロで怪しいところが若干あったり、1stトランペットのお姉さん(東洋系)が力技すぎる感じがしたりはしたが。)
(ベルリンフィルでも指揮しただけあって、曲を知り尽くしているのだろう。)

最後、佐渡さんの服の胸から上に、白く光る部分が多くなっていたのは、汗かな。
そういえば、岩城宏之さんが、指揮を終えるとものすごい汗をかくと書いてたな。
佐渡さんは、指揮をしながらけっこう口を動かしている。

終った後、佐渡さんが thumb up してたので、佐渡さんからしても、会心の演奏だったのではないか。
拍手が鳴り止まず、最後は手拍子になり、佐渡さんがコンマスさんと退場して、終了となった。でも、楽団員も、多くが足を踏み鳴らしていて、さすがに欧米人だな、という感じ。日本の交響楽団の人は、あまり足を踏み鳴らさないね。よく踏み鳴らすのは京都市交響楽団の小谷口さんくらいか。


本来、ロリン・マゼールさん指揮だったので、チケットを買った。マゼールさんを見ることができるのもこれが最後かと思って奮発。
残念ながら、マゼールさんが死去され、佐渡さんが代役。(ご冥福をお祈りします。)
払い戻しできるとのことで、どうしようかと思いつつほっていて、ある時きちんと調べると、払い戻し期間が終了していた・・・
結果的に行ってよかった。

PMFは、2010年に、ルイジさんがブルックナー7番をザ・シンフォニーホールで指揮して以来、大阪公演が途切れていて、残念だった。
今回は、マゼールさんなので、満席になるだろう、チケットも高めにして、利益も上がるだろうということで、大阪公演が復活したように思うが、これを機会に、来年からも続けてほしいもの。

別の話。
理研の笹井先生が、今日自殺した。
あってはならないこと。日本の、世界の大きな損失。
こんなことで死ななくともいいのに。
笹井先生の自殺を防げなかった理研の責任大。
朝日新聞は、「STAP真偽の解明が遅れそう」という意味の、的外れな見出し。所詮新聞社の関心は、そんなところにしかないのか。世界の医療が遅れるかも、ということが問題なのに。
ご冥福をお祈りします。